見出し画像

【シリーズ|私と団体戦】職域学生かるた大会はここが違う!社会人も楽しめる場を|浜野希望さん(実行委員会 会長)

こんにちは。ちはやふる基金スタッフです。「団体戦の夏」が続いていますね。

今回の基金noteはシリーズ「私と団体戦」。このシリーズでは、団体戦の魅力や団体戦にかける想いについて、さまざまな方にお話を伺っています。

第二弾の語り手は、全国職域学生かるた大会実行委員会 会長の浜野希望さん。多くの大会での優勝経験がある実力者でありながら、基金が後援させていただく全国職域学生かるた大会の実行委員長を務めるなど、大会運営にも精力的です。

そんな浜野さんから、職域学生かるた大会の特徴や大会への想いを寄稿いただきました。多くの競技かるたファンに届けたい記事です。ぜひ最後までご覧ください。

今回の語り手

浜野希望さん

大津あきのた会から慶應かるた会に移籍ののち、2021年からは再び大津あきのた会所属のA級七段。

A級優勝をはじめ、名人戦予選の東日本代表や、全日本選手権準優勝、そして「第2回ちはやふる小倉山杯」の出場経験もある実力者です。

一方で、大学生選手権や今回取り上げる全国職域学生かるた大会など、大会運営に尽力されたり、高校選手権大会や白瀧杯といったさまざまなかるた大会の配信において、時には解説者として、時には裏方スタッフとして携わっています。

過去にはインタビューにご協力いただいたことも。その時の記事を読みたい方、「職域学生かるた大会って?」という方はぜひご一読ください。


社会人も楽しめるかるた界へ

開会式であいさつをする浜野さん(第107回大会)

団体戦との出会い

私が競技かるたの団体戦の世界に飛び込んだのは高校生の時。学校に部活動がなく、学校対抗の高校選手権大会には出場できませんでしたが、かるたグランプリや高等学校総合文化祭などの高校生のみが出場する団体戦、また国民文化祭も経験しました。

大学生になると、夏には大学選手権、春には職域学生大会と、私のこれまでのかるた人生の中で団体戦は大きなウェイトを占めていました。

団体戦にもカラーがある

このように、かるたの世界には多くの団体戦が存在します。同じ団体戦とはいっても、その一つ一つに特徴があり、魅力的な部分はそれぞれ違うように感じます。

高校選手権や大学選手権は長い時間を一緒に過ごす仲間と戦います。特に高校選手権は、かるたに取り組んでいる高校生誰もが、各都道府県予選を勝ち抜き、全国大会出場を目指していることでしょう。

高等学校総合文化祭や国民文化祭、各会対抗団体戦は、都道府県や会を背負い、代表選手として戦うので、責任感がより一層増す団体戦と言えるでしょう。

そして私が大会会長を務めている職域学生大会ですが、中学高校大学などの学校はもちろん、「職域」と名がついている通り、職場でチームを組んで出場することができます。社会人だけで、さらに同じ職場で出場できる唯一の公式な団体戦です。

かるた離れのタイミング

ここからは、社会人と団体戦というテーマで少し私の考えを述べたいと思います。

かるたを続ける、辞めるという節目のタイミングはいくつか存在します。

最近は大学生になってかるたを辞めてしまう人が少なくなったように思いますが、高校から大学に進学する際に、高校で燃え尽きてしまった人、大学から何か新たなことを始める人がそれにあたります。

しかし、それよりもかるた離れが顕著にあらわれているのは、学生から社会人になるタイミングです。

学生のようにはいかない

学生の頃は平日にたくさん練習出来ていた環境も、一般的な会社員は、平日に時間が取れません。また、休日もプライベートの予定はともかく、仕事の疲れでかるたに取り組む元気すらなくなるでしょう。

また、お休みが土日ではない場合、大会などに出場できないためかるたから離れてしまうという選手も少なくありません。

私のように普段からそれなりに練習し、土日は遠征も含めて大会に出場するといった現役バリバリの選手もいますが、社会人がかるたを取り組むにあたって必ずしもそのような人ばかりでなくてもいいと考えます。むしろ趣味の世界なのだからこそ、息抜きにかるたを楽しんでほしい。

その一端を担うのが、職域学生大会だと考えています。

社会人も楽しめる場を

もちろん昇降級はありますが、年に1度職場の仲間と一緒に横並びで団体戦ができ、かるたを楽しめるという環境を準備しています。

年1回の大会に向けて、数度練習をすることでまたかるたの魅力を思い出すことができるでしょう。

実際に過去タイトルを獲った選手、A級優勝の経験がある選手が職域学生大会に向けてかるたを復帰したという例もここ最近稀ではありません。今回の第109回大会D,E級では新規の職域チーム、同一チームからの複数申込が多々ありました。2年前に職域学生大会を再開させ、多くの変革を行った結果であると自負しています。

それとともに大きくなる大会の運営をすることの責任も感じています。実行委員会を始めとする運営メンバーは、畳の上で往年の名選手の取りが見れることや、社会人を含む出場全選手が楽しくかるたを取っている姿を見るのを楽しみにしています。

これからもっともっと社会人がかるたを楽しめる環境になりますように。

読者へのメッセージ

いつも職域学生かるた大会ならびに実行委員会にご協力をいただきましてありがとうございます。

この大会は試行錯誤を重ねて毎年より良い大会にしていこうと尽力しております。

至らない点もたくさんありますが、今後ともご協力をお願いしまして、皆さんで一緒に大会を作り上げていければと感じております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

第107回大会のようす

おわりに

職域学生かるた大会の位置付け、浜野さんの実行委員長としての想いは伝わりましたでしょうか?

社会人が職場でチームを組んで出場できる唯一の団体戦「職域学生かるた大会」。これまでは学生で引退する選手が多かったかるた界。この大会をきっかけに、かるたを愛する方が「かるた人生」をゆるく永く続けることが当たり前になるといいなあと思います。

職域学生かるた大会D級E級はいよいよ今週末8月17日(土)〜18日(日)に開催。微力ではございますが、ちはやふる基金は後援という形で支援させていただきます。

学生はもちろん、多くの社会人かるた選手も輝く2日間になりますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?