児童養護施設の生活
こんにちは! いつもありがとうございます🌟
前回までは里親制度についてお話してきましたね。
今回は、よく質問のある児童養護施設での生活についてお話していきます。(私が携わったことのある施設での生活を元に書いています。施設によって差異があることもご了承下さい)
児童養護施設
児童養護施設は(よく名前の似ている「特別養護学校」等と間違えられることが多いですが、学校ではなく、)親の死亡・病気・経済的困難・虐待などにより、実親の元で暮らせない子どもたちが入所し、共同で生活する家のような場所です。 ちなみに、入所している子どもにとって「日常の生活の場」ではあるのですが、子どもたちには実親のいる家庭があるので、施設を「家」と呼ぶことはあまりありません。
生活環境
以前は、十人前後の大人数の子どもたちが一つの空間(ホーム、ユニット等と呼ばれる。以下、ホームと呼びます。)で生活する「大舎制」と呼ばれる形態の施設が多くありましたが、今はより一般家庭に近い環境で育てる傾向にシフトしているため、1ホームを6人程度に区切っている「小舎制」と呼ばれる施設が増加しています。また、本体施設とは離れ、地域の中に1軒屋を借りて6人程度で生活する「グループホーム」という形態も増えています。
ホームの構成は、性別で男女混合・男女別、年齢で縦割り・横割り等があり、施設の方針などによりそれぞれとなります。(ちなみに施設によっても受け入れている年齢層などはそれぞれで、幼児のみ・小学校生まで・高齢児のみなど色々な施設の特色があります)
居室は、1ホームあたりの子どもの人数を減らしたことによって、子どもたちにはそれぞれの個室が確保できるようにもなってきています。(幼児はまとめて一部屋、小学生以上は個室もしくは2人部屋など)
普通の家と同じように基本的にキッチン・リビング・洗面所・お風呂などは共有です。トイレは(男女混合ホームの場合は)性的観点からも男女で分けています。
掃除などの家事は主にケアワーカーさんが養育者として行いますが、子どもと一緒にやったり、自分の居室は自分で掃除・片付けをする等、年齢等に合わせて自立訓練も兼ねて児童も参加します。
日課
施設での日課は一般家庭とさほど変わりはありませんが、集団生活を送る上では一定の時間設定やルールが必要になりますので、食事・入浴・就寝などの時間はほぼ固定されています。
【食事】時間はほぼ時間が決まっています。調理室でまとめて作って各ホームに配膳するパターンと(大量調理の給食スタイル)、各ホームでそれぞれのケアワーカーさんや調理さんが調理するパターン(家庭的なホーム調理スタイル)があります。最近は食育も兼ねてホーム調理スタイルをとるところが多いです。
【入浴】入る人数が多いため、ご飯前から就寝前にかけて順番に時間が決まっていることが多いです。幼児さんや一人で入れない低年齢の子などには入浴の介助を行いますが、性教育の観点からも、一般家庭よりも早く独り立ちすることが多いです。
【その他の家事】洗濯や、居室の整理整頓・掃除などは自立支援の観点からも割と早い段階から自分で実施することを練習していきます。私の携わる施設では、中学生になると洗濯洗剤やシャンプーなどの日用品も職員と一緒に自分で計画を立てて購入し、洗濯も完了まで基本的には自分で実施していきます。(職員は子どもの理解度や到達度に合わせて支援をしていく)
【学習】宿題などの家庭学習は、一定の時間取り組めるように、それぞれの子どもに合わせて支援していきます。学習につまづきのある子どもも多いので、丁寧に手を当てていることが多いです。また、学生さんやなど外部の方がボランティアで勉強を教えに来てくれている施設も多いです。(教育学部の学生さんなどにとってはメジャーなボランティアのようで、自身の勉強も兼ねて来てくださる方も多いです。社会人の方もいらっしゃいます)
長くなってしまったので、今日はこのあたりにします。次回も施設での生活について続きを書いてきますね。質問など知りたいことがあればぜひ教えて下さい
最後までありがとうございました⭐