「大丈夫?」の声かけ
こんにちは! 読んでくださりありがとうございます。
今回は「気になる子」への直接的な関わりについてお話したいなと思います。とはいえ、私も上手なわけではなく勉強中の身なので、学んだり感じたりした中で、大切だと感じたことについて書きたいなと思います。
声掛けの前のコニュニケーション
「気になる子(親子)」がいたとして、すぐにいきなり声をかける方はあまりいないと思いますが、声をかける前からコミュニケーションは始まっています。
前回のときにもお話しましたように、まずは「優しく温かい目で見守る」ということが大切だと思います。
不安に思っている子(親)は必死に周りを伺っていますから、(心配のあまり)硬い表情でジロジロみていたり、そちらを向いてこそこそ話していたりすると、近づくだけで警戒されたりするでしょう。まして被虐児など問題を抱えた子ども(親子)は日頃から怒られたり責められたりする機会が少なくないので、相手から向けられる感情には敏感になっていることが多いです。 日頃から向ける眼差しにも配慮したいですね。
また、相手から声をかけられたり、近づいたりしてこられる雰囲気やスキを作っておくのも大切だと思います。日頃から「挨拶をちゃんとする」「目線があったら笑顔で答える」「見ていないところで態度を変えない」など(他にも色々あると思いますが)、相手が「敵ではない」「この人なら大丈夫かも」と思えるような雰囲気でいることも大切です。 当たり前なことの様ですが、相手がたとえ無骨な態度で返しても、変わらずに居続けるというのは案外難しいことだと思います。
「大丈夫?」の声かけ
困っている人に声をかけるとき、私もついつい言ってしまうのですが、自分が手を差し出したいときには、「大丈夫?」という声のかけ方はあまり使わないほうが良いでしょう。
みなさんも聞いたことがあるかと思いますが、「大丈夫?」と聞くと、大抵の人は「大丈夫」と返答してしまいます。たとえ本当に大丈夫ではなくても… (迷子の子とかも大抵そう)
「大丈夫」という言葉はこういう場合の質問に使うには、かなり曖昧な言葉になってしまいます。どういう状態が「大丈夫」に値するのかは人によって思い描く状態が違いますし、不安になったり疲れていたりすると自分でも「大丈夫」な状態なのか判断できないこともあります。どういう意図できかれているのか、「大丈夫?」の中にあるもの、そしてその先につながるものが何なのかわからないと答えにくい、という状況もあります。(自閉などでは曖昧な言葉のニュアンスを理解できない場合もある) また、子どもでは「大丈夫?」と聞かれたことで自分が大丈夫じゃない状況の中にあることに気づき、泣き出してしまうこともあります。(もちろん、安心の涙場合もある)
なので、もし手を差し出したいと思っているときには、「大丈夫」ではなく、「何か困っていることある?」「何か私に手伝えることある?」「〇〇(状況)かなって思ったんだけど、□□(聞きたいこと)は?(疲れているように見えるけど、眠れてる?)」など少し具体的に、自分が力になりますよということを含めて伝えると、「助けてくれようとしているんだな」ということがわかって答えやすいと思います。(例:「一人なのかなって思ったけど、お母さんは近くにいる?」「疲れているように見えるけど、眠れてる?」「ここ痛そうだけど、いつ怪我したのかな?」等)
*ちなみに、もしも虐待を疑う場合、状況を把握したいあまりに根掘り葉掘り質問するのはやめましょう。トラウマを抱えたりしている場合、状況を思い出すことでフラッシュバックなどを引き起こすことがあるので注意が必要です。
できることは「今困っている状況を解消するために、自分が力になれる範囲の中で支援する」ということです。なので、聞いた結果もし自分では力になれない範囲の内容ならば、そこの部分は他者を頼りましょう。支援の輪を思い出してください。
でも、きっと本当に何も支援ができないということは少ないはずです。小さなことで良いのです。「解決はできなくとも一緒に考える」「専門家につなぐ」「一緒に助けを求める」「一緒にそばに付いている」「一枚のハンカチを手渡す」など、本当に些細なことでも、相手を思って支えになること、そのすべてが支援なのだと思います。もしできることが少なかったとしても「何もできなかった」とは思わないでください。その想いはどれも大切な灯火として、きっとその人の心をを照らしてくれると私は思っています。
今日も最後までありがとうございました。
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