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レコーディングの感想。
今日は久しぶりにレコーディングをした。終わった瞬間、「やってよかった〜」と心底感じられる、悔いのない充実した時間だったので、感じたことをここに書き残しておいてみる。
そもそも私のことをあまり知らない方にもわかるようざっくり自分の話しをすると、私は幼い頃から歌うことと踊ることが大好きで、小学生からダンススクールに通い、中学生からはボーカルレッスンに通ったりゴスペルクワイヤーに入ったり、学校の勉強は二の次で、とにかく歌とダンスに没頭してきた。15歳の時、ボーカルオーディションを受け、グループに加入しメジャーデビュー。
約4年間、アーティストグループのボーカル兼パフォーマーとして活動をし、19歳までは歌って踊ることを職業としてきた。 20代を目前に、「縦幅はもちろんだけど横幅をもっと広げたいなぁ〜」「今までとは全く違う新たなことに挑戦して色んな自分の姿が見たいなぁ〜」という想いで独立。そこからは音楽とは少し距離を置いてきた。
とはいいつつ、音楽が嫌いになって活動を辞めたわけではないから、ここ数年の中でも歌う機会を何度か自分で小さく作ったりはしていたのだけども、実は自分の本当の声をちゃんと見出せていないような気がしていた。
グループに属していたときの自分の歌声(当時は自分にフィットしていたと思う)、自分が憧れる人の歌声、自分が聴いていて心地良い人の歌声、きっと似ているようでなにもかもバラバラだったのかもしれない。
いざ「何にも囚われず自由に自分の声を出していいよ」と言われると、戸惑ってしまい、どれが本当の自分の声なのか、どんな歌い方が自分に一番フィットするのか、わからなくなってしまった。
歌うことは昔と変わらず好きだけど、そんな小さな不安を抱えながら、自分を歌で表現するということからは距離を置いてしまっていたような気がする。
それでも心のどこかで自分に一番フィットする歌声を見つけたいという欲求はずっとあって、つい最近はもはや開き直って、これまで全くやったこともないラップの曲を友達作ってみたりと、また模索をし始めたところ。
そんな中、私がナビゲートするJ-WAVEの「SHIBUYA DESIGN」というラジオ番組の中で、コロナ禍をきっかけにサウンドデザインプロジェクトが始動。なんと私がボーカルを担当することに。
番組から始まったプロジェクトだが、進むにつれてどんどん豪華なものになっていった。一緒に番組を担当しているアートディレクターの千原徹也さんが全体的なプロデュースやデザインを行い、FPMの田中知之さんが作曲、作詞は東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦さんだ。
プロフェッショナルな方々に囲まれ、「物凄いことになっているぞ!!!」とワクワクすると同時に、「まだ自分にフィットする声に出会えていないけど本当に私でいいんだろうか?」と正直不安も感じた。
そんな気持ちを抱え、レコーディングに挑んだ今日。
ブースに入る前に、田中さんと谷中さんの前で譜割りを確認しながら歌ったのだけれども、緊張しすぎて思わず声が震えた。笑
それでも、歌っていくにつれて、緊張がほぐれ、現場でみなさんに私のいろんな声を引き出してもらいながら、気が付くと、自信があるとかないとか、不安がどうとか、そんなことは一ミリも考えず、歌うことに没頭し、作品を良くすることだけに夢中になれた。
もちろん私よりも歌が上手い人や表現力がある人は世の中たくさんいるし、未だ自分に自信があるわけではないけど、なんだか今日は自分の中で長年寝かせてきたものがようやく発酵した感じ。
とはいえまだレコーディングを終えたばかりで曲は完成していないし、どんな仕上がりになるのかはわからないけど、今日のレコーディングで夢中になれて、自分らしく楽しめたことで、これからの私の音楽への向き合い方が少し変化していきそうかも?と感じた一日だった。
武藤千春
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