漫然と独り暮らし
独り暮らしを始めておおよそ4ヶ月が経った。
1年の3分の1と考えるとちょっとした長さだけど、生活に必要なものを揃えたり、せこせこ地道な労働に従事したり、一方で趣味の漁書に励んだり……。あわただしいと言っては立派な社会人諸賢に怒られてしまうだろうが、僕なりに忙しく過ごしていたから、この間はまったくの須臾と思えた。
以前の記事で触れた洗濯機は、実に快適な独居ライフを僕に提供し続けてくれている。
20万円(と、前回は書いたが、電気屋で値切り倒したので実際に払ったのは17万)は安くない出費だったけど、これがなければよっぽど余裕のない生活を余儀なくされていたこと請け合いだ。
その後、オーヤマの冷蔵庫とシャープのオーブンレンジとを導入し、まあこれらを活用するほど食事に時間をかけているわけではないものの、少しく文化度は高まったと言っていいだろう。
贅沢はしないし友達も多くないから、生きていくうえで大した費用は掛かっていない。豆やかな性格じゃないことが災いして家計簿などつけていなかったが、出費の中での各割合は把握しておいて損はないだろうと思い、だいたいのグラフを作ってみた。
念のため言っておくと、これの母数は出費総額であって収入ではないから、家計としては全く苦しくない。
とはいえ改めてこうしてみると、明らかに書籍購入費が異常だ。
月によっては家賃以上に買っていたりするし、まあ心置きなく本を積み上げるために独り暮らしを始めた面はもちろんあるけれど、もう少し自重してもよさそうなもの。
食費がかかっていないのは、労働先で食事にありつけるためで、はっきり言うとそうでなければ独り暮らしは成り立たなかったと思う。料理できないし。
したがって、もし僕の家計でエンゲル係数を導こうとしたら、食費ではなく本代によって勘定したほうがそれらしい値が出ると言えるかもしれない。
どうせ大した額ではないのだから、これを機にちゃんと支出を書き留めておくのも面白いかもしれないと思う。そういう面白さも含めて楽しむべきが、この「独り暮らし」なる生活ではないか。
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