感慨なき新年の抱負
年が明けた。
ほんとうなら、テレビのチャンネルを12chに合わせ、ジルベスターコンサートの「ボレロ」なんかを聴きながら新年を迎えるのが理想なのだけど、ここ数年は仕事先でボスと乾杯するのが慣例になっていて、今年もその例外ではなかった。
しかし、よくよく考えたら学生時代も、冬休みに旅行をしたりとか、友人と年越しを迎えたりしたわけではないから、まあこれも悪くないよなとは思う。
ボスからはお年玉を頂戴し、おせちの相伴にも預かったのだから、下手すると実家にいるよりもAuthenticな正月を満喫できているのかもしれない。
さて、前回のエントリにも少し書いたが、ようやく独り暮らしにも慣れてきたところで、いろいろとやりたいことが出てきた。
一口に言ってしまえば、「もう一度、真剣に勉強をしたい」ということに尽きる。
文学の方面であれば、未読の”名作”を片っ端から読み漁り、他方で文学史を勉強しなおすことで、去年までに培ってきた古本的知識を、より実のあるものにブラッシュアップしたい。
それから、これは別にどうでもよいことと思われるかもしれないが、漢字の勉強もやり直す必要を感じている。
漢検、を受けるに至るかどうかはわからないけれども、言ってみればこれは日本語の基礎力なわけで、今後やりたいことを思い浮かべると、少し地道な勉強に興じたいところだ。
その先の大きな目標は、まだ薄ぼんやりとしていて照準が定まっていないので、ここでは割愛する。
また、もっと趣味的なお勉強の話をすると、もう一度、音楽の基礎について頭に入れておきたいと思っている。
といって別段、何か役立てる算段があるわけでもない。
ただ、この間ちょっと必要があって五線譜を眺めたのだが、自分でも驚くほど、まったく音が頭に浮かんでこなかったのだ。
かつて初見の譜面を演奏するのが得意だと自分では思っていただけに、これはショックだった。
今さら楽器をやり直そうとは思わない(し、今住んでいるところはそもそも楽器がNGだ)が、楽譜くらいはすらすら読めるくらいに恢復を図りたいものだ。
それから、今年は国内でよいから旅行をしたいと思っている。
どこに、と問われても具体的にパッと思いつかないのだけど、文豪の記念館が密集している金沢とか、「坊っちゃん」の舞台でおなじみの松山とか、死ぬまでに行きたい地域のうち、1か所くらいは消化できたら嬉しい。
春に広島市現代美術館で開催予定の「式場隆三郎展」は絶対に行かなくてはならないので、その前後でどこに行くことができるかもきちんと計画しておかなくては。
オリンピックを避けて国外逃亡を強行したいという願いもあるものの、費用の問題があまりにも大きいから、これは断念して、泣く泣く地元で鳴りを潜めることと思う。
こうやって書き並べて見ると具体的な目標など何一つないのに呆れるばかりだが、ともあれ、いろいろと変化をもたらせるよう、地道に頑張っていきたい。
要するに、カタギの生活を見据えて修養に努めたい、ということになろうか。
数度に亘ってドロップアウトした身ゆえ、2ヵ年-3ヵ年くらいは覚悟が必要かもしれないが、それでもどうにかしようと思えるくらいに現状がこたえるようになってきてしまった。
進退窮まる前にどうにかするとしたら、おそらくタイミング的にはギリギリだろう。
なんて書きつつ、すでに年が明けてから32冊もの本を買い込んでいるのだから、つくづく進歩のないことである。
本年もよろしくお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?