魂の慟哭
依るべきもののない存在。
貴様を形容するのに、これ以上適切な表現があるか?
理由もなく生まれ、理由もなく生き、理由もなく死ぬ。
どこまでも不毛な営み。
生は、我々全員に課せられた縛鎖だ。
知っているぞ。貴様が叫んでいるのは。
問いかけは虚空に霧消し、不安は遍く全身を駆け巡る。
貴様の居場所なぞ、存在するわけがない。
信じる神もなく、愛する魂の片割れもなく、
追求すべき真実もなく、追求すべき善行もなく、
追求すべき美もなく、貴様はどこへ向かう?
私の質問に答えるか?
理由を求める過程から、貴様の求める答えは生まれるか?
言語による形容に耐える事物しか着目していないのか?
自己など、原子の集合体で世界の微小な構成物質に過ぎない。
世界など、観察者がいなければ存在も確認できない曖昧な代物だ。
この問答にも意味などない。
真剣に思索を巡らす必要もないだろう。
全ては。
ただの暇つぶしに過ぎないのだから。