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日本の中学校の教員の労働時間と授業時間の関係から考える

OECD加盟国等48ヵ国・地域に対してOECDが行った国際教員指導環境調査(TALIS2018)では、次の結果が明らかになっています。
【日本の教員の労働時間と授業時間】
・1週間の労働時間・・・56.0時間(1日あたり約11.2時間)1位
・1週間の授業(指導)時間・・・18.0時間(1日あたり約3.6時間)38位
出口治明著『教えるということ』【角川書店】P.114,115より

日本の先生は長時間働いているのに、肝心の授業に割く時間が少ないことが分かる。これでは本末転倒ではないか。
1週間の労働時間のうち、部活動の指導に割かれている時間は7.5時間で1位だと書かれている。

グローバルに比較したら、部活の指導を教員がやっている国は多くない。民間に委ねている国の方が多いようである。
部活の顧問をするために長時間働くという日本の実態は、世界的に見ると異例・異質・少数派であると、著者の出口氏は述べている。

グローバルな視点から部活動について考えたり、数値として見たり、本業である授業時間が少ないことを事実として知ったりしていく中で、部活動のあり方について再考していくことが不可欠である。

客観的な事実を見ること。グローバルな視点で見ること。精神論のみでは弊害が大きい。

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