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お局さん問題、一番困っているのは誰だろう



看護師のチームにおける管理で困り事として上がるのが「お局さん問題」。

長く同じ部署に働いてくれているものの、新しいことに抵抗したがるちょっと困った方。チーム全体がその人を「裏ボス」のように扱い、逆らえない。

本人は、成長しようとしない(ように見える)
成長しようとする年下の成長の邪魔をする(ような気がする)、
チームの士気を下げる発言が多い、
などなど、管理職の人の困った発言多いですよね。
そして、とってもよくわかります。

組織改革をしようとする管理職ほど、
この「お局さん問題」にとっても苦労しているわけですよ、本当に。

ですが、組織論や、
生産性の高い組織について、紐解いていくと、
一番困っているのは実は「お局さんそのもの」なのかもしれないと
考え始めました。
理念や、組織、チームの目標が伝えられていない、もしくは、
管理職のみに集約されている情報が、お局さんはじめ部下に、
丁寧に伝えられていない、ということから、
お局さん、と呼ばれる人は、
蚊帳の外に置かれ、諦めてしまい、
組織にコミットメントしなくなった結果生まれた存在なのではないか、と。
そのような中で、成長の機会も失ってしまっている。

できる管理職が、必要と思うことをトップダウンしているものの、
本質をきちんと伝えられておらず、
「そうならそうと聞いておきたかった」というのは、よくある話。
教育支援で部署に入ると、
中間管理職に、課長級の人の意向を伝えると、
「そういうふうに説明しておいて欲しかった」というのはよくあることで。
管理職が情報を独り占めする時代は終わったのだろうと思います。

そういえば、私が師長をしていた頃、
何かとお局さん扱いされている主任さんがいました。
彼女はいつも何だか不機嫌なのです。
彼女と、
膝を突き合わせて2時間話した結果、
いつも不機嫌と言われていた彼女の顔に笑顔が戻り、
甘えてくださるようになった、という経験をしたことがあります。
彼女に私という人となりを伝え、
私がこういうところをよくしたいと思っていて、
どのくらいの期間でどのようにしたいか、
そして、きっとそれにはあなたの力が必要なんだ、
という話をしたように記憶してます。
彼女は話を聞いて、自分なりにできそうなことしたくないことを
正直に話してくれました。
色々教えてくれてありがとうとも。

この経験から
私は基本的に、
直属の部下にあたるスタッフと
自分との間に
情報格差を作らないようにしています。
「情報が降ってくる」と思わせて「やらされ感」からやりがいをなくしたり、
ボスは実は、このように考えているのではないか?
この間あの人にはこう言っているし、私にはこう言っている、一貫性がないなあ、
信用していいのだろうか、などと、
不必要な不安を与えたくないのです。

情報格差をなくすことは「公正さ」を保つことです。
それは、「働きがいのある組織」としてはとても重要です。

これに気がついているかどうかで、その部署の結束や
一貫性を持った管理に大きな違いが出るような気がしています。

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