転職1回、看護師歴5年で「全年齢対応、コロナ対応可のオールマイティ看護師」が出来上がった。
わたしの看護師としてのキャリアは、まだたったの5年。
とはいえ若手としての肩書きはいつの間にか剥奪されてしまい、中堅と言われるようになって久しい。
通常の業務に加えて、新人教育やパス作成、院内外の研修をこなす日々です。
でも、この5年間でわたしは
0歳から100歳まで、お看取りも、コロナもみれる、オールマイティな看護師になってしまっていました!
結構レアなのでは?と思ったので、これを機に自己紹介的にキャリアを振り返ってみました。
看護師としての歩み、キャリア
新卒でNICU、ユニークキャリアの始まり。
4年生大学で看護師養成課程を終え、国家試験の合格を頂いたのちに最初に就職したのは、大学附属の病院でした。
採用面接の際、【希望診療科:内科系】と書いたはずが、配属先は周産期母子医療センターの新生児科、いわゆるNICUと呼ばれる場所でした。
大学の時に助産学を学び、途中までは助産師になろうとしていたことが、何らかのルートでもれていたのか・・・真相は闇の中。
NICUって聞くと皆さんイメージに浮かぶのはコウノドリという医療系ドラマではありませんか?漫画でも良いです。
わたしも当時とても好きで観ていましたが、あのNICUは少し綺麗すぎる以外は忠実でした。
あんなに綺麗で物がごちゃついていないNICUだったらよかったな・・・
そんなわけで、新卒から新生児をみることになったわけです。
学生時代、ほとんど学習もしてこない新生児分野を1から勉強し直し、自分の片手ほどの大きさで生まれてくる尊い、弱い命に触れ続けました。
昼夜を問わず、授乳やおむつ交換、沐浴。
体重が500gしかない、人工呼吸器を付けている子の痰を引いてあげ、抜管に怯えながらケアをする日もありました。
家族との関わりを大切にして、いつも交換日記のように成長記録を熱心に書いたり、1ヶ月毎に記念のカードを作ったりしたのもいい思い出です。
担当の子を生後半年で看取ることになった時には、涙を堪えることはできず、親御さんと一緒に泣きながら沐浴しました。
よくも悪くも思い入れが強くなりすぎて、時間外も気にせずにとにかく一生懸命でした。
一方で学校でたくさん教わった、成人への看護援助も採血技術も育つことはなく忘れ去られていき、どんなに将来が不安になったことでしょうか。
もう大人の看護はできないかもしれないと、いつも同期と言い合っていました。
「キャリアコンプレックス」と当時はよく言っていた気がします(笑)
結婚を機に転居、転職。
25歳で結婚することになります。
相手のお勤め先が県外だったことから、無条件に転職。
自宅からほど近い総合病院に入職しました。
NICUでの勤務経験を買われ、小児科のある混合病棟に配属となったのですが・・・
フタを開けてびっくり仰天。
そこは8割成人、一部コロナ患者も受け入れるという、「何でも屋病棟」だったわけです。
診療科も泌尿器科と歯科、小児科がメインと言っているものの、実際にはベッドの回転がいいことを理由に診療科関係なく入院が入ってくる。
成人看護初挑戦だった私にとっては、混合病棟というだけで「色々勉強しないといけないな」と思っていたのに、触れる診療科が多すぎて案の定勉強が追いつきませんでしたね。
それでも、NICUの3年間で化石になってしまっていた基本的な看護技術を取り戻し、コンプレックスから抜け出すことが出来ました。
2年やったらコロナ対応も慣れたもの
入職して半年でコロナ対応に入ることになりました。
採用時には知らされていなかったコロナの存在。
初めは自分がコロナ患者と関わるというのが受け入れられずにいましたが、仕事だからと割り切って取り組むようにしました。
もちろん感染の不安もありました。
ご近所さんにバレてしまったら嫌な噂を立てられたり嫌がらせされてしまうかも、なんて周りの目も気になってしまったり・・・
世間でコロナがこんなに続くと思われていなかったのと同じで、医療関係者も「まさか2年もコロナをみることになろうとは」と思っています。
防護服を着て汗だくで仕事をすること。
手袋が2重3重になり、採血もルート確保も難しいこと。
隔離生活で不穏になる高齢患者の対応に四苦八苦すること。
時に耐え難いストレスにさらされることもありますが、ここまで何とかやってきました。
わたし、よくやってこれたなといつも自分を褒めています!
この特殊な環境で経験を積んだことや忍耐力を高められたことは、わたしのキャリアにとってプラスになっていると実感。
この経験はいつか別の形で役に立つ。
つらくても、つらいだけでは終わらない。
キャリアを考えるようになってから、そういうマインドチェンジが出来るようになりました。
これからどうする?
このように5年間であまり類を見ない(と自分で思っている)キャリアの広げ方をしてきたのですが、それも括りでいえば病院の中の出来事です。
今後、キャリアをもっと進展させていく、発展させていくためには一度立ち止まり考える必要があると考えています。
わたしが今までのキャリアで得たものは、
新生児期から老年期の患者へ求められる看護が提供できる
新人教育の経験がある
研究発表の経験がある
office系のPCスキルを用いた資料作成ができる
そしてわたしが今置かれている状況ややりたいことは、
家族がメンタル不調を抱えておりサポートが必要、できるだけ家にいたい
現場の看護師を外からサポートする仕事がしたい
現場の看護師を外からサポートするというのは、具体的にお伝えするとケアメンタルの側面でカウンセリングをおこなうことや、今の私のように「これから看護師としてどう歩んでいくか」を一緒に考えることを指します。
サポートしたい理由としては、看護師自体は増えている世の中で潜在看護師が多いのは結婚や出産などのライフイベント以外にも、メンタル不調などへのサポートが足りていないことが関係していると考えているためです。
看護師は養成校を卒業して国家試験に受けるまでがサポートのゴールになりがちで、入職してからはいかに早く一人前に育てて戦力になってもらうかが重要視されることが多いように感じます。
先輩看護師も技術自体を教えることはできても、教え方や叱り方、信頼関係の構築については教育を受けておらず自己流がほとんど。
その結果相手を軽んじる、尊重しない声かけや不当な指導を受けたと感じる看護師が減らない、それが理由でメンタル不調や離職に繋がることも絶えない。
こんな負のループが医療現場には渦巻いています。
コロナ禍になってからは、コロナ対応に伴うストレスも激増。
わたしも心身ともにどん底になっていた看護師の一人でしたし、周りにもそういう看護師がたくさんいました。
それでも働くしかなく、カウンセリングなどの面談や余暇などの対応は取られてきませんでした。
本当は、看護師の仕事が好きなのに。
もっとここで働いていくはずだったのに。
そんな思いに寄り添って生きたい、そう思います。
そのためには、在宅で仕事ができる環境を整えることや、サポートするにあたり必要な知識や手法について学習することが必要です。
ここまで考えられたことだけでも自分に合格点上げたいな〜っていう甘い気持ちでいるのですが(笑)
これすらも独りよがりというか客観性に欠けるように思うので、これからはその精度や具体性を高めていけるように活動していこうと思っています。
べらべらと自分のことばかりお話しちゃいました。
ではまた。
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