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母の夢まくら

父は死後13日目、母の夢枕に立った

母との電話で聞いた話はこうだ。

昨日寝てたらね、すごいリアルな夢をみたのよ。
お父さんがね、隣に寝てる夢なんだけど、体温も感じてね、あったかかったの。パッと目が覚めたらお父さんが横に寝てたから、あら、お父さんって言ったら、お父さんも、なんだよっていつものとおり言ったのよ。
で、ハッと思って目が覚めたら、いなくて、夢だって気づいたんだけど、本当に体温を感じたから、すごくリアルだな〜と思って。

と、母が言った。

え?お盆だから来たんじゃない?って私が言うと

母は鼻で笑って、お盆って!まだでしょ。まだそこらへんにいるのよ!

わたしは、確かにそうかと思い、
49日まではそのへんにいるっていうよね。

と訂正した。

でも本当にあったかくて、リアルだったなー。と母。

わたしは内心思う。そりゃそうだ。お父さんがあんだけ心配してたんだから、もうピッタリくっついて離れないだろうな。と。

見守っててね、お父さん。
お母さんの正念場はもっと先、これから。


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