見出し画像

霧と雨の境界で遊ぶ散歩道

視界の先は、均一のうすーいベールをかけられたように、景色が霧に包まれている。

それは濃霧と対比すると、意識しなければわからないほどに薄い霧だけれども

まるで点描画のような細かい点のような水蒸気をを、視界の景色いっぱいに描かれたみたいだ。

今にも、見えない目の前の水蒸気は、ついに雨粒に変わるのが目に見えるのではないか、というほどに、目の前の空気がじっとりと重く、そこに飽和しているぎゅうぎゅうの水の分子の塊を感じる。

そうこうしてるうち、パラパラと傘もいらないほどの雨粒が頬や肩に当たった。

やっぱり。

これだけ立ちこめた水蒸気は雨に変わるだろうなと妙に納得する。

空を見上げるともくもくとした雲の向こうに晴れ間がさしている。お天気雨か。

この、霧と雨の境界のような空気をどうしても描きたくなって、朝の散歩の途中、たちどまってnoteに買いた今。

次第に視界の白さが消えていく。見えないけれど、目まぐるしく変わる、水の分子の動きを、網膜の限界で感じた朝。

たのしい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?