あなたを見つめる”ママの私”が好き。
ママになって今年で4年目になる。
この4年の間に私は2人の子どもに恵まれ、今までに見たこともない景色や触れたこともない感情に出会った。
携帯のアルバムには同じような顔の我が子が何枚も、動いてるのかどうかすらわからない動画も何本も。
消せないデータがいくつもある。
”容量が残りわずかです”の警告は日常茶飯事で、ハードディスクに移す作業はするものの
「いつかきっとすぐに見返したくなる」
そう思うと意外と携帯本体からは消せないのだ。
そんな中に時々紛れ込む私の顔。
自撮りで、髪の毛はボサボサ、すっぴんで目の下はクマだらけでいつもパジャマ。
こんなのでさえ誰に見せる訳でもなく、ただただ愛おしくて消せないのだ。
もともと子どもが大好きで、幼少期は保育士さんになりたかった。
結果的には赤ちゃんに触れられるからと助産師という職に就いた。
同僚や周りに比べて結婚や子どもを授かるのは遅かったが、
「いつか自分の子どもをこの手で抱きたい、会ってみたい」
そう願っていた私が子育てをする中で、見たくない自分を知る。
2人目が生まれてから、私の余裕のなさは増した。
まだまだ甘えたいお姉ちゃんと2歳差で手のかかる赤ちゃん。
毎日毎日イライラして怒っては、そんな自分をとにかく責めた。
あんなに会いたかった我が子なのに。
時に可愛いと思えない自分さえいる。
私は子育てに向いてないんじゃないか。
なんてダメな母親なんだ。
そうやって自己否定する毎日だった。
子どもたちが眠りについた後は、
自分の1人時間だ!とドラマや映画を見るわけでもなく。
ただただ寝息を立てる子どもたちの間に挟まれて、携帯をスクロールする。
生まれる前からあんなに楽しみに待って撮っていた、大きくなっていくお腹の写真。
生まれた瞬間の胸に抱いている写真。
初めて笑った写真。
初めて歩いた写真。
あなたを見つめる私の写真。
どんなにボロボロな状態でも、愛おしい眼差しであなたを見つめてる。
私、大丈夫かもしれない。
そう思える瞬間だった。
いつだって私のお守りになっている写真がある。
あなたを見つめる”ママの私”もこんなにいい顔してたんだね。