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ママがいなくても。
年に一度の保育参観の日。
年中になり、幼稚園での様子も積極的に教えてくれるようになった長女。
特に幼稚園での生活に馴染めてるかなとか、大きな不安や心配はなくて。
それでも保護者として教室に入りいつもどんな風に過ごしているか、見れるこの日は嬉しい。
教室に入るなり、娘は「ママー!」と手を振ったり振り向いたり。
こちらの様子がとても気になるらしい。
ただ、私は保育参観とか行っても助言や手助けをしないと決めている。
決めているというか、なんとなくやらない。
だってここは私の社会じゃないから。
本来は私と過ごす場所ではないから。
それでも娘は私のところへやってきて声をかけたり、足にまとわりついたり。
でも多くは何も言わないの。
無視ではなくて、ただただ彼女が今過ごすべき社会へ戻るのを待つみたいな感覚かな。
私のいないこの社会(環境)でどんな風に過ごしているかを見たいんだと思う。
活動の合間のトイレ休憩時間。
トイレから戻った娘の様子が変だった。
いつもポケットに入っているはずのハンカチが入っていなかったようだ。
少し離れたところから(あれ?入れ忘れてた?)と私もやや慌てながら見守った。
周りにいたお友だちが数人、娘に向かってハンカチを差し出している。
(えーお友達のハンカチ汚れちゃうじゃん)
(先生に声かけてペーパータオル貰えばいいのに)
頭の中に湧いてくる言葉たちはいくつかある。
でも何も言わない。ただただ見守る。
もしかしたら、そのハンカチを差し出してくれたお友達の保護者がみてるかもしれない。
汚いと思われるかもしれない。
でもここは私の社会じゃない。
娘が日々幼稚園という一つの社会で
こうして私(ママ)がいなくても
誰かに助けられながら、
誰かの優しさを受け取りながら
毎日を過ごしているんだなあと。
周りのたくさんの優しいお友達と
ママがいなくても「大丈夫だよ」を魅せてくれる娘に
”ありがとう”でいっぱいの一日だった。
ママがいないとダメなんだよねって
赤ちゃんの頃からそばにいた私は
当たり前のようにそう感じている部分もあったけれど
本当はママがいなくても大丈夫になってきているのを
しっかり感じているし、娘も見せてくれている。
だけど、ふとした瞬間に”守らないとモード”が簡単に発動しちゃうから。
娘をもっともっと信じていいんだと思う。
少しずつ少しずつ。
こうして見せてくれるのだから。