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聖誕快楽!! 1989年12月上海

前回の続き

1989年12月を振り返ると、とても多忙に過ごしました。


KFC上海一号店開業!!



1989年12月8日、上海外灘沿い、東風飯店(現上海總會大樓)
KFC1号店が開業しました!!

KFC上海一号店

これは上海在住外国人にとっては嬉しいニュースだったのでは?
単純にフライドチキンにありつけるという以外に
当時の中国は、レストランの営業時間と、
外国人向けレストランが少ない問題がありました。
こちらで書いた通り、糧票無しで入れるお店を探すのが大変で、
外出時にどこで食事が出来るのか?悩ましい問題でした。
KFCが出来れば、好きな時間に食事が出来るはず…。なのですが
開店間もない頃は、中々の争奪戦でした。

先に開業した北京店は、余裕だったのですが…。
北京のKFCに行った話についてはこちら

混雑に閉口しながら、こんな時は奥の手、兌換券を使って
外国人用窓口で購入をしてしましたが…。

当時の状況を検索しましたら、
セットメニューの値段が出てきました。

肯德基一件鸡套餐(一块炸鸡、鸡汁土豆泥和面包),
售价五元一角;
フライドチキン1個、ブラウンソースのマッシュポテトとパン、5.1元

肯德基二件鸡标准套餐(二块炸鸡、菜丝色拉、鸡汁土豆泥和面包),
售价九元九角
フライドチキン2個、コールスロー、
ブラウンソースのマッシュポテトとパン、9.9元

当時のレートは為替の調整があり、1元は約30円なので、
フライドチキン2個のセットは300円くらいでしたが、
当時の一般中国人の月収の10%と言われ、高価でした。


当時はフライドポテトはなく、マッシュポテトとコールスロー

日本のメニューとはかなり異なりますが、
KFCのマッシュポテトは、かなりの国で登場しています。
香港でもフライドポテトかマッシュポテトを選べる様になっています。

外灘に並ぶ戦前から続いた由緒あるホテルの東風飯店を
大胆に改造して(魔改造?)KFC上海一号店を開店させてしまいましたが
やはり賛否両論はあった様です。

上海一号店は1996年まで営業をし、
その後、東風飯店自体が閉鎖と長期間の改装。
現在はヒルトン系の上海外灘華爾道夫酒店として営業しています。


クリスマスディナーのお誘い

イタリア人のルームメイトから、
クリスマスは各国の料理を集めたパーティを行うので
日本人も参加しませんか?というお誘いを頂きました。

ここで日本人留学生達が集まって会議。
何の料理を出そうか?

見栄えがするお寿司とか?
太巻き寿司はキレイだけど、
何の具を入れるか、出身地による違いで揉めました。
色々揉めましたが、結局
手に入る材料で作るしかない…。
学校の近くの市場は中華料理の食材しか手に入らないので
西洋野菜が手に入る、五角城の市場に行きました。

今ならインターネットで簡単にレシピが見つかりますが
みんなと色々揉めながら、レシピを探って作りました。

五角城の市場で玉ねぎを買った記憶があるので
肉じゃがなどを作ったのかもしれません。

五角場について


1980年代末頃の五角場
自転車でロータリーを曲がると
方向感覚を見失いました…

かんぴょうや海苔など日本の食材は錦江飯店のジェシカならあるとか?
当時のジェシカは、社会主義中国から見ると、別世界でした。

そしてディナー当日

私が予想していたのは、立食パーティでしたが、
エレガントなコース料理として出されました。
イタリア人友人達の、盛り付けの美しいこと!!
カットされた太巻き寿司を見て、「Oh Sushi !!」の反応と
優雅に皆さん頂いていました。

イタリア人ルームメイトのクリスマス

12月が過ぎると、ルームメイト宛に、
小包が次々と届く様になりました。
イタリア本国からのプレゼントの様ですが、
箱は開かずに積み上げていました。

クリスマスイブの夜、
ルームメイトはカトリックのミサの参加の為。
徐家匯天主教堂へ。
かなり遅い時間に戻って来ました。
そして24時を過ぎて、「聖誕快楽 (メリークリスマス)」と言いながら
次々に小包を開き、楽しそうに、一つ一つ説明をしてくれました。
ルームメイトは普段はとても静かな人ですが
この時はとても陽気でした。

とても多忙だった1989年12月

上記で書いた通り、
12月はとても忙しかったです。
クリスマスの前に数校共同の留学生のパーティがあり
小さなパーティも週末毎に行われました。
また、上海に住みながら、蘇州はやはり抑えたいと思い、
週末を利用して、蘇州へ小旅行に行きました。

上海と蘇州まで約100キロ
地図を見ると蘇州が水の都だと実感します


そして、クリスマスの後は、廈門へ旅行に行きました。


上海から廈門まで1000キロ強
結構遠かったです








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