育児と就活の間

就活面接@バルセロナその後。

結果から言うと大玉砕でした。前夜は子供の夜泣きと授乳で合計3時間しか寝られず(しかもブツ切り)、朦朧としながら車で33分のはずの会社へ。ところが、出勤時間でもないのに高速で往復路ものすごい渋滞に巻き込まれてしまい倍かかってしまった。それもそもはず、行きは二件、帰りは一件の交通事故を目撃。

そんなところに人事から携帯に「30分面接時間を早めさせてもらえませんか?」と着信が。一時間前にこの連絡かい!出たよスペイン。すみませんが渋滞に巻き込まれてるので無理ぽいですと答えると「じゃー着き次第で」ということになりました。

到着するとゲートでセキュリティのおばちゃんに担当者を呼んでもらい、パスをもらって入場。面接室へと連れていかれました。てっきり先日電話面接した人事担当者との面接だと思っていたのですが、そこは明らかにデザイン&マーケティング部門のフロアの臭いプンプン。待ち受けていたのは募集部門のマネジャーとヘッド(要するにどっちが上なんだ)と人事担当者でした。

面接は完全圧迫系。マネージャーに至っては笑顔の一つもなく、魚のように私の顔を凝視、ヘッドは早く終わらせたいんだけど〜の上から目線で矢継ぎ早に質問を投げかけてきます。昨晩夫と練習した結果も空しく、予想だにしていなかった意地悪質問が色々飛び出してきました。これは、、、三時間しか寝てない頭で回答を用意し、それをスペイン語で流暢に返すのにはかなり無理があった。なんとか答えたけど冷静な頭で考えられたら表現できたであろうこととは程遠い。しかもまた意地悪なことに、ではちょっとこれを英語で説明してくれます?と英語力も診断。

しかもこの二人、相当若い兄ちゃん達で(まあ年齢はさておき)、かなりchuletas(カッコつけ)だったため、この人達と一緒に働きたくないわと率直に思いました。日本でも就職転職で何度も面接しましたが、面接でなんとなく自分に合う合わない分かるものだ。しかも、サイトやPDFで何回もCVや自己紹介文送ってるのに「そもそも何故スペインに?」と聞かれる。そういえば電話面接では「ところであなたどこの国の人?」と聞かれたし、、読んでよ〜送ってる書類。この適当さがスペインか。

ところでこの求人、マーケティングとグラフィックデザインの学位と職務経験が二年以上あり、マーケティング戦略とコーポレートマーケティングとCI/CDの知識と、ビジネスレベルのスペイン語、英語必須、更にドイツ語できれば優遇、というものだったのですが、そんな人おるんかいな。おるのかEU圏には。英西独語なんて日本語との差に比べたら小さいものだしなあ。応募者は400〜500人だった模様。曰く、デザインの仕事は半分で、後はイベントの運営仕切りのような采配仕事が半分だそう。

あれ?これは広告会社で言うプロデューサー的仕事ではないのか?そもそも何故私が呼ばれたんだ。応募しといてなんですがちょっと畑違いでは。等、色々疑問が募る、、

まあそんなこんなで面接自体は日本のそれと大差ありませんでした。ザ、初面接inバルセロナ。まことにいい経験でしたがちょっと違ったかな。そして自分のスペイン語の語彙力ももっと増やさねばという事に気づきました。やっぱり日常会話と専門に突っ込んだ話題では使う言葉が違う。病気になってみないとその病名分からない、みたいな落とし穴が山の様にある。

言葉が流暢にでなくなった時点でアウトというのがやっぱり外国人には辛いところ。癪だけど日本の外に出れば、言葉が流暢に出ない&発音悪い=バカ扱い。英語も現地語も出来る事が大前提なので、「XX語上手いわね〜」なんて言われてるうちはまだネイティブと同じ土俵にすら立てていないと思ってよい。今回はそれは言われなかったのでまだマシだったのか。

終了後、たまたまこの会社のロジ部門で友人が働いていたので電話し、社内で落ち合い面接の報告して帰りました。

帰り道もまた大渋滞。見ると追突した二台の車の間で泣き崩れる女性、前方車の運転席でぐったりなってる男性、、、面接どころじゃない大変な日々のドラマを見てしまいました。

無理が祟ったのか、翌々日には乳腺炎になり39度の発熱。

今回これでやっぱり子供が続けて夜寝てくれるようになるまで就活はもう少し自粛しようかな、と思った次第です。書類送るまではいいけど面接呼ばれたり課題出されたりすると時間的体力的にまだに辛い。

スペインに来て10ヶ月、出産育児して面接経験できただけでも取りあえずよしとしよう。とてもいい勉強になりました。

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