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野狗子: Slitterhead ✦ ゲーム感想

野狗子: Slitterhead』をプレイしました。
このタイトルは製作発表がされた数年前からずっと楽しみにしていました。
今回はSteam版を購入したので、発売日は一日遅れでした。

当記事は私が個人的に感じたことを好き勝手に書いた感想になります。
当然ながらネタバレを大いに含みますので未プレイの方はご注意ください。
閲覧は自己責任でお願いいたします。



はじめに


とりあえず簡潔に述べるなら「普通に面白かった」です。
『普通に』ってのが引っかかる言いかたじゃん……って感じだけども笑。
面白かったし好きなところもいっぱいだったんだけど、あんまり好きじゃなかったところもいくつかあったかなぁ、という感じだったので「『普通に』面白かった」と書いておきます(このあたりは後述)

外山さんのゲームは全てではないですがいくつかプレイしております。
しかし超有名タイトルであるSIRENは、実はクリア出来ていません。プレイ自体はしました。
しかし序盤も序盤、多聞先生が登場した所で詰みました。そう、私はそれくらいゲームが下手です。
言い訳をすると、私はゲーム画面が暗いことをストレスに感じてしまう人間で、どんなゲームでも「雰囲気とか知らね~~!!!」って感じで明るさ最大にしてプレイするタイプなので、SIRENとの相性が悪かったというか……、ごにょごにょ……。

そんなわけで『野狗子: Slitterhead』をプレイしましたが、こんな私でもちゃんと難易度ノーマルでクリア出来ました!
ぶっちゃけ「クリア出来るかな……」ということだけが不安だったので嬉しい!わーい!おめでとう私!



好きだったところ


①キャラクター:アニタ

体が小さくて細くて、お人形さんみたいな顔で、性格はちょっと毒舌というか辛辣で、綺麗で可愛くてセクシーで強い娼婦。でもジュリーとかに対しては優しくもあっていわゆるツンデレ。
こんなんもう好きにならないわけがない、ということで終始ずっとアニタを使ってました。
アクティブスキルを使う時のモーションがいちいちセクシーで最高。


②キャラクター:ドニ

私は一人称『僕』フェチなので、ドニはもうドタイプでした。
見た目はもちろん、ジュリーに優しい言葉を投げかける性格も、ちょっと勇ましい声も全部好き。
ゲーム終盤のほうで「また父親と揉める」てきな台詞があって「また」ってことは以前にも揉めたことがあるのかな。
あと「封印」の単語に反応して物語が進行するのを見て「ドニが壊れちゃったーーー!!!!!」ってなった。
至って普通の高校生らしいけど、だからこその主人公感もあったし、ストーリーを進めるうえで意外と重要なキャラでしたね。
ドニもアニタみたいに掘り下げて欲しかったかなぁとも思うけど、キャラクターいっぱいだから難しかったのかな。


③音楽
個人的にですが、私は今までの人生で出会ったゲーム音楽の中でサイレントヒル2の『Theme Of Laura』が史上最高だと思っています。

これを初めて聴いた時の衝撃、今でも覚えてる。
なので、兎にも角にも山岡晃さんの音楽を楽しみにしていたんですが、どの曲も本当に良かった!
荒々しいかっこよさと、夜の街のネオンや薄汚さを感じるような妖艶さや不気味さがあるというか……。
当然ゲーム本編とサントラのセットを購入したんですが、OPとEDの曲がめちゃくちゃ良い。
でも恐らく一番多く聴いたであろう「ぷるううううあ!ぷるううううあ!」の曲が入ってなかった。
スタート画面の死ぬほど不気味な曲も、アニタの初戦闘の時の曲も、チェイスの時の曲も入ってない。入れてよお~!!!!!!!!


④デザインと演出

私はフォントデザインが好きなので、ミッションに入る前の画面がこのゲームで一番好きまである。
Xにも書いたけど、クソデカ極太フォントがいにしえのオタク心をくすぐるんですよ。モヤモヤしたなんとも言えん色味、漢字、英数字、明朝体、ゴシック体の組み合わせがおしゃれでエモくてめちゃくちゃにかっこいいです。

野狗子のデザインはタコみたいのだったり、虫みたいなのだったり、色々ありました(擬態する生物とかがモチーフみたい?野狗子も人間に擬態するから?)

リサ・ゼブラオクトパス野狗子

特にリサ(正式名称はリサ・ゼブラオクトパス野狗子)(ゼブラオクトパスというタコがモチーフ?)のデザインが、顔を歪めて見ちゃうぐらいに不気味で、彼女が変異?変身?するところは何度見ても「おえ……🤢」ってなるくらいにすごく良かった(もちろん褒めてる)
どの野狗子も死に際がとても綺麗で、キラキラになって消えたり、大きな木が枯れたみたいな感じでした。

あとは雑魚敵のなかでタツノオトシゴみたいなのが居て、顔の中身がぷよぷよ動いてて可愛かったんだけど、いざ戦うとなると頭からつっこんできたり、舌みたいなのをびろーんと伸ばしてきたりで……、コノヤロオオオオオオ!!!!!と思いながら倒してました。

画像は銀月

他にもサンゴみたいなのとか、イソギンチャクみたいなのが居たけど、海の仲間って感じで可愛かった。

脳味噌ちゅるちゅるサンゴちゃん

稀少種の人たちが覚醒する時はお花のイメージが見えて、力の根源?みたいなのが植物モチーフなのかな?血管が葉脈みたいな?

血が生命の源=HPってだけじゃなく、武器にしちゃうっていうアイディアすごいなぁと思いました。
あとは一般人に憑依しまくって命を使い捨てみたいにして戦うとか、モブでミッションクリアしたりすると若干シュールなのも好きだった。

パンイチのモブおぢさんでクリアしちゃった時


⑤ストーリー
終始アレックスを見る度に「お前……」ってなる展開だった。
これはアレックスを攻めたいわけでも、批判したいわけでもなくて、「いや……お前……お前……」って言いながら頭抱えたくなる感じ笑。
なんとも言えないやるせなさとか重さとかが、私は嫌いじゃないです。

プレイ前は『人間が捕食される側で未知の生命体と対立する』っていうストーリーなんだろうなと勝手に想像していたけどそれだけじゃなくて、そこにループ物の要素も加わってくる。
アルファとオメガの並行世界も表と裏って感じでややこしいんだけど面白い。
最後までストーリーを見た感じ、どうあがいても逃れられないのかな、どうあがいても絶望なのかな、と思ってしまったけどどうなんだろう。
ドニが言っていた通り「きっと救える人はいるはず」だと信じたいけど。

これは何回かプレイして理解度を高めつつ、色んな人の考察を見たくなりますね。


⑥倫理観ぶち壊し、からの、過ちに気付かされる
最初は一般モブの命を犠牲にしてやりたい放題やっていたんだけど、真エンドを見るためには犠牲者数を減らさなければならない。

159から66に減らせと!?

この展開に最初は「ゲーム側が憑依対象を変えてバトルしようぜ!みたいに勧めておいてこれはねえよ!」って思ったんだけど、そのすぐ後に気付いたんです。
「いやでもそりゃ……、命を使い捨てにしちゃ、いけねえよなぁ……」って。
そもそもゲーム側は「憑依対象を変えてバトルする」ことを勧めてはいたものの、「一般モブの命を使い捨てにする」ことを勧めてはいなかったんですよね(多分)
それらに気が付いた時に、このゲームすげえわって思いました。一人で勝手に感動しただけなんですけど笑。



あんまり好きじゃなかったところ


①バトル時のあれこれ
バトル中に色んな人たちに憑依して戦うんだけど、この憑依するモードの画面に入ると人物が全部シルエットになるんですよね。

この画面、どのキャラがどこに居るのかがちょっと見づらい(キャラが重なってたりすると更に見づらい)
そして任意のキャラに標準を合わせる(アイコンを黄色にする)のもちょっとやりづらい。

あとは敵をロックオンしてもピンだったりアイコンだったりが表示されるわけじゃないのでちょっと使いづらいかなと思いました。
攻撃したいキャラを思うように狙えなくて空振りしてしまったり、その勢いでモブをぶん殴ってしまったり(これは後々強化出来る)、ロックオンしていないとディフレクト出来ない(これも後々強化出来る)から攻撃受けてしまったり……。


②グラフィックのあれこれ
街の作りとかムービーとかはとっても綺麗!

きらきらぴかぴかネオンの街
怪しくて汚くて怖い路地

なんだけど……、一般モブだったりのグラフィックがあんまり高くないです。
モブのビジュアルがリアル路線だったりするとグロ度が増しそうだし、命を使い捨てにするのに抵抗出ちゃいそうだし、もしかしたらこれで良かったのかもしれないとも思う。


③ボイスのあれこれ
一部分にしかボイスがなくて(台詞の各所で「ヘイ!」とか「リッスン!」とか言うゼル伝のナビィを思い出した)、日本語吹替えもなくて、ちょっと寂しかったです。
いやでもこれはフルボイスに慣れすぎてしまった現代ゲーマー故なのかもしれないけど……。
ナイトオウルの「ウ~~ン、ワァ~~オ」が可愛かったのと、ブレイクが「ライト!」「ライト……」「オウ!ライト!」ばっかり言うのがほんま草。ハワードがライト……うっ、頭が……。


④ブレイクのあれこれ

ブレイクと言えばで思い出したけど、クリアしたいま「彼は一体何だったのか……」と感じています笑。
主軸のストーリーは考察のし甲斐があるし、興味深くて面白かったんだけど、ブレイクに関しては展開が急に感じる部分があって「ちょっと待って分かんない!」って思う部分がいくつかありました。
オープニングとかで重要キャラっぽく出て来たのに何の前触れもなく急に仲間になった時はバグかと思ったし、「私なんか見逃してる?」って思っちゃった。



さいごに


ここまで色々書いたけど、面白いゲームでした。
私はアレックスに同情はしても、本当に全くこれっぽっちも感情移入出来なかったんだけど、もし少しでも出来てたらもっともっと楽しめたのかな?いやあのキャラに感情移入するのは無理か……?

私は普段から好きなゲームシリーズの新作(バイオとかLISとか)が発売されたらプレイする感じなので、新規タイトルを購入するのは久しぶりだったけど買って良かったです。
記憶とかアイテムとかあらかた取り尽くしてしまったので、ぶっちゃけもうやることなくなっちゃった。
でもストーリーについて色々と知りたいことが多いので、とりあえずもう一周か二周か三周くらいしてきます。
あとサントラを聴き込んで、アートブックも読み込んで理解を深めようと思います。

↑この立ち絵のアクスタもしくはアクキーください。

ここまで読んで頂きありがとうございました。


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