『インサイド・ヘッド2』感情を理解すると思春期を乗り越えられる
1作目の『インサイド・ヘッド』の時から、感情教育に良いと、子育てママにおすすめしてました。(そのおかげか、続編『インサイド・ヘッド2』試写会にご招待いただけました!)
『2』は思春期の理解がしやすく、年ごろの親子におすすめですよ。
感情教育とは
子どもに感情の種類や名前を教えること。(特定の流派やカリキュラムのことではありません)
アメリカでは、幼稚園などで、人の表情のイラストなどを見せ、「HAPPY」「SAD」などと教えます。人には感情があること、気持ちに名前があることを小さいうちから教えるのです。
なぜなら、自分の気持ちを話せると、コミュニケーションがスムーズになったり、困った時に助けを求められるからです。また、人の気持ちが分かるようになる利点もあります。
大きくなってからも、自分の感情を表現できるような指導が行われます。いわゆる「感情の言語化」です。
最近は日本でも、「子どもの気持ちを大人が代弁する」考えが浸透し、「ごっつんこしてビックリしちゃったねえ」「嫌だったんだね」等の声かけが増えてきました。良い傾向と思います。
こうした「感情教育」を、分かりやすく映画にしたのが『インサイド・ヘッド』です。
思春期の感情を教えてくれる『インサイド・ヘッド2』
感情が爆発しやすい思春期。その様子が分かりやすく描かれています。
子どもの頃から見守る感情……ヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリ
新たに現れた大人の感情……シンパイ、ハズカシ、イイナー、ダリィー
思春期になると、複雑な感情が芽生えてきます。特に注目したいのが、3つの感情「シンパイ」「ハズカシ(恥ずかしい)」「イイナー(と羨む)」。これは「人と比べた時の感情」です。
9才以降、脳の仕組みがガラリと変わり、自分をメタ認知できるようになり、人から見た自分が気になるようになるので、思春期は自尊心が低下する時期なのです。
思春期の乗り切り方
自分自身の色々な面に気づき、ありのままに受け入れていくと、自尊心の低下が回復していきます。
それが『インサイド・ヘッド2』のテーマでもあります。
「ダメなところも含めて自分を愛する」こと。
映画ではその過程が描かれていくところが、見どころです。
思春期の迷えるライリーが、どんな風に「感情の言語化」をするのか、ぜひ注目してほしいです。
自分の感情に敏感になり、うまく表現することの大切さに気付きます。
幼児教室の先生として思うこと
1と2ともに描かれているのが、幼い頃の思い出は忘れられていても、どこかでつながっていて、ふと役に立つこと。
幼児期の過ごし方って大事だなと思えてうれしいですね。
すべての感情や思い出が、自分らしさを作っているというのも感動します。
1に比べて、脳内で「家族」が占めるエリアがとても少なくなっているのはショックですが、発達段階が上がるとしょうがないこと。
だからこそ、幼児期や小学校低学年の、「パパ・ママが大好き!」な時期に、親子でたくさんの思い出を積み重ねることが大事だなと思います。
ぜひ子育て中の方は、感情を教え、「感情を正確に表現できる」ように、お子さんの話を聞いたり、うまく話せるよう「こういう気持ちなのかな?」などとサポートしてほしいなと思います。
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