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2022年*マイ・ベスト・テン映画

以前よく行っていた映画館では、年末になると〈マイ・ベスト・テン〉として、今年観た映画(新作・旧作問わず)のベストテンをお客さんから募集して展示や集計を行う企画がありました。

私も毎年楽しみにしていたのですが、数年前から行われなくなってしまい…ちょっと寂しく思っているところです。

マイ・ベスト・テンに備えて1年間せっせと映画を鑑賞し、溜めてきた感想メモ…やはり世に出したい…という欲求が湧き上がってきたのでここで公開することにしました。


2022年に私が観た映画は19本
テン以上ありますが、せっかくなので全てをランキング形式でご紹介します。

まずは18位から2位までを発表して、
そのあと1位最下位の作品を感想もまじえて書いていきたいと思います。

ではさっそく
私の独断と偏見によるランキング、
まずは11位まで一気にどうぞ。




18位
 ホテルローヤル

17位
 ミスト

16位
 ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

15位  ベニスに死す

14位  海街diary

13位
 プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード

12位  バベットの晩餐会

11位  地獄の花園


旧作ばっかり〜。 

特に古いものでは『ベニスに死す』とかすごい。1971年です。
15位になったけど決してつまらなかったわけじゃないですからね。若かりしビョルン・アンドレセンの美しさにも撃ち抜かれたし、それだけでなく主人公グスタフが話す芸術論も印象に残りました。

まあこのへんはサラッと流していきましょう。
続いて10位から2位までどうぞ。


10位
 ハワーズ・エンド

1910年ごろのイギリスが舞台。家具や衣装が見応えある。「これでよかったのよ」みたいな終わり方なんだけど、本当にこれでよかったのか…?


9位
 劇場版 きのう何食べた?

冒頭20分が幸せすぎて、あっもうここまでで完結でいいかも…と思った。そのあとの100分も良かったです。


8位 世界で一番美しい少年

守られるべきときに守られなかったビョルン・アンドレセン。彼の少年時代を思うとつらい。


7位  誰も知らない

子役時代の柳楽優弥すごい。他の3人の兄弟もめちゃくちゃ自然体の子どもで演技している感じがしなかったし、だからこそ観ていてつらい。


6位  ジョーカー

社会に踏みつけられ続けたアーサーがついに悪に振り切るのを見て、ついスカッとしてしまうが、それじゃダメだよなと思う。ジョーカーを生まないためにできることをやらないと。


5位  フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊

徹底した構図の作り方とかシュールさとか、ちょっとクスッとするようなシーンが楽しい。同じ監督の作品で『グランド・ブダペスト・ホテル』も好き。


4位
  アナと雪の女王2

幼少期のアナとエルサが表情豊かでかわいくてニコニコになった。やっぱりディズニー映画は作り込まれているし圧倒的充実感で楽しくて最高!


3位  若草の頃

全部の衣装がかわいいー!!電車に乗って歌うThe Trolley Songがすごく楽しくて好き!終盤の怒涛のハッピーエンドにちょっと笑ったけど、これくらい強引な大団円が気分良いね。


2位  イン・ザ・ハイツ

演技の中で立てる音と音楽がカチッと合うのかっこよくてそういうの大好き。移民の音楽とラップの融合!かっこいい!とにかく観ていてテンションが上がって楽しかった。


ただのミュージカル好きじゃん。
ミュージカルであるというだけで上位にランクインしちゃってるじゃん。

まあしょうがない、好みってそういうもん。


ということで18位から2位まで出揃いました。

1位の前に、2022年私が観た映画のなかで一番面白くなかった映画、最下位の作品を発表します。

どどん。


19位  バーフバリ 伝説誕生

一時期めちゃくちゃ流行ったよね、バーフバリ。
当時は気になりつつも観るタイミングがなかったことをふと思い出して、どんなもんかなと思って。

で、実際観てみたわけですけど、正直な感想としては、「え?言うほど面白いかこれ?」でした。

いや面白いことは面白かった、勢いがあったし。
主人公シヴドゥやバーフバリの強さや、この人が出てきたらもう全部解決する!みたいな安心感が爽快ではあった。

でもストーリー自体はなんか使い古された展開…?
様式美を楽しむような、古典芸能を鑑賞するような気持ちで観ればよかったのかな〜と今になって思いましたけどね。

アヴァンティカという強い戦士の女性が出てくるんだけど、戦いに生きる彼女に自分自身の美しさを気づかせて「え…これが私…?」みたいになって愛に目覚めるという…。目新しさはないよね。
いや目新しさを求める作品じゃないのかもしれませんけど、シヴドゥが「君の戦いは私が引き受けよう」みたいなことを言い出したときには、しゃしゃんな〜〜と思ってしまいましたね。結局男が女を守ってあげる世界観〜〜。好きじゃない。

あとは2人が恋に落ちる前、シヴドゥがアヴァンティカに色々ちょっかいかけるシーン。
シヴドゥの能力の高さを表現しつつちょっとコミカル、みたいな意図だと思うのだけど、なんかもうその行動がストーカーすぎて普通にキモくて引いちゃった。フフフとかならない、えっキモってなった。

宗教的な意味合いやモチーフに注目して観ればもっと面白いのだろうけど、ちょっとそこまでの興味が持てませんでした。
そんな感じで堂々の最下位でした。



それでは最後に、1位の発表です。
私が2022年に観た映画で1番好きだったのは…

どどどん。


1位
  マイ・ブロークン・マリコ

奈緒ちゃんと永野芽郁ちゃんが好きなんですよ。
この映画は最初もうそれだけで観に行きましたね。

2人とも、とても切実に胸をついてくる、素晴らしい演技でした。

永野芽郁演じるシイノが、マリコ(奈緒)の遺骨を抱えながら回想を重ねるたびに、マリコの置かれていた絶望的な状況や、お姫さまみたいにかわいいだけじゃなかったマリコの闇が、壊れっぷりが明かされていく。
そして私の心に刺さったのが、シイノはマリコを大事に思いながらも面倒くさくも感じていた、という独白。ああなんかその…!そういう複雑な…!ある!わかる…!と思ったんですよね。

終盤のほうで、シイノがものすごい勢いでお弁当を食べるシーンがあって、それを見た窪田正孝くんが「はやっ」って言うのね。
私はこれ映画館で観たんですけど、隣の知らない人が窪田正孝くんの「はやっ」に対して「たしかに」って返事していて、なんで会話してるん??と思ってちょっと面白かったです。作品関係ないどうでもいい感想。

でもそのお弁当のシーンは、シイノの生への執着、というか意欲?を象徴していて清々しく感じました。食べることは生きること。
それまでのシイノは自暴自棄というか、マリコの遺骨とともに死に向かって走っているようだったので。ガツガツとお弁当をたいらげるシイノを見て、あぁよかったなぁと素直に思いました。

ストーリーはシンプル。
マリコの両親についてやマキオの過去については謎が多く、いろいろ背景がありそうだけれど、それらが描かれることはなく、でもそれは自然だった。人には人の物語があって、全てを知れることってないもんなぁと。

マリコがシイちゃんに残した手紙の内容が視聴者に明かされることもない。でもそれを読むシイノの表情で全てが伝わってくる気がして。
物足りなさはなく、それで十分に満足できました。

とても良い映画でした。



以上、2022年のマイ・ベスト・テン映画でした。

2023年もたくさん映画を観たいな。

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