彼と僕という簡単な難題【創作大賞…ファンタジー小説部門】
「男と女の違いがわかるか?」
「精神と肉体の違いがわかるか?」
彼は、僕に質問を投げかけた。 彼の質問はいつも決まって、唐突で難題なんだ。 それらの質問が何の脈略もなく飛んでくることは確かなことだが、 でも... 何百年も前から、僕にそう問いかけることを決めていたかのように、 彼の眼の奥底には言葉にできない何か強いものがあるのだ。 そして僕は、その眼を見ては毎回何も答えられないでいる。 黙り込む僕を見ながら、彼は次の質問を始める。これもお決まりだ。
「俺とお前の存在の