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呆気ない終わり

Y子ちゃんが水難事故で亡くなり
緊急全校集会で召集され
夏休み入ってまたすぐ学校へ行った

彼女の机には
花が置いてあった

クラスで1番仲良しだった私に
クラスメイトは、何も話しかけてくれなかった

普段から、Y子ちゃんと
ニコイチだったから
他に仲のいい友達はクラスに居なかった

私は、更に彼女が居なくなった現実を
突きつけられ
正直学校へはもう行きたくなかった

その後、体育館でY子ちゃんの事故の一件で
水の恐ろしさ川で遊ぶことの禁止を
校長に説明され午前中に下校し
その夜にお通夜、
その次の日にお葬式が執り行なわれた

お葬式は、彼女の家だったが
坂の途中の一軒家だった

町内、学区内、学校関係と
すごい人が溢れかえっていて
私たちクラスメイトは炎天下の中
坂の端っこに並ばされ
私は、暑さと寝不足と
親友が亡くなった精神的なものから
ずっと座りこんでいた

その時に、学校代表の児童長が
マイクを使ってお別れの挨拶をしていた

「たった8年という短い命」という
ひとことで参列者からは
また啜り泣きが聞こえてきた

お葬式では、彼女の顔を見る事も出来ず
霊柩車で火葬場に向かう車を見送り
手を振るのが最後の別れとなり
呆気ない別れだった

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