【徒然ひだまり手帖】 vol8〜許すってこと〜
「僕に障がいがなかったら、
ママは嬉しかった?」
ある日の帰り道
何を考えてか ふと… とでも言うように
息子に聞かれた事があります
「障がいが無かったらね~」
障がいが無かったらどうなんだろう
このとき初めて考えました
私の息子の太陽はディスレクシア
読字障がいと言う障がいがあります
読み書きだけでなく不便はそこココに
ただその分きっともらったギフトも大きくて
彼に障がいがなかったら
今の彼とは変わってしまうって言うことなんだろうか
変わってしまったら
幼稚園の先生が「青空みたい」って言ってくれた
彼の美しさは消えてしまうのかな
可愛くて可愛くてたまらない素直さや
時々見せてくれるこちらの目が覚めるほどの強さは
「嫌だ」と思った
私は彼に 今の彼のまま1ミリも変わって欲しくない
素直に伝えた後、少し気になって詫びた
「でもそしたら君がしんどいのか、
無いほうが楽だったよね、勝手な事を言ってごめん」
子供らしくないとても優しげな顔で
「大丈夫、いいよ ママ、許してあげる
僕どっちでもいいわ」
笑ってくれた笑顔がすごく嬉しかった
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「自分を許す」と言うこと
太陽を通して学んだこと
実は自分にとても厳しい人でした
そしていろんなことが
いつもきちんと出来ない自分が嫌いだった
忘れ物が多かったり 時間を守れなかったり
出来ないことと出来ることの差がありすぎて
どうして出来ないのか それともしないのか
自分でも分からなくて もどかしくて
太陽の障がいを知った時に
自分もだったって知りました
程度の差はあるけれど
私たちはお互いを写す鏡で
彼を責める気持ちは全く起きなかった
しないのではなく「出来ない」んだって事を
誰よりもよく知ってる
ディズニー映画の
『ファインティング ドリー』のセリフみたいに
「あなたは全然悪くない!」って
抱きしめたい気持ちでいっぱいで
ありのままの彼を受け入れるってことは
自分のことも許すってことだって気づいた
自分を許せないなら
本当の意味で
彼を受け入れたことにはならないって
自分を責めて非難したりしないだけで
気持ちが軽くなって
人に優しくなった
むしろ人の失敗はもっと気にならない
無駄に落ち込まない
こんな簡単なことで
次どうしたらいいかの
アイデアが自然に湧いてきて
ミスが減った
「自分を許す」こと
人生がうまく周り出す始めの一歩でした
かたつむり ひねもす のたりのたりかな
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