【徒然ひだまり日記】vol 3
〜フラワームーン〜
『春はあけぼの
やうやうしろくなりゆく
山ぎはすこしあかりて
むらさきだちたる雲の…』
枕草子は清少納言から主である
中宮 定子(ていし)に綴る
全323段の心を込めた千夜一夜
定子の父の死後、
満ちた月に例えて「わが世」と謳う
叔父 藤原道長の娘
中宮 彰子(しょうし)の光がますごとに
月の影に追いやられて
日に日にはかなくなっていく
大切な主を少しでも慰めたくて
『第二十六段
心ときめきするもの。
雀の子飼ひ。稚児遊ばする所の前渡る。 …いとをかし』
いとをかし いとをかし をかし。。
少納言が本当に愛しかったものはなんだろう?
かつての頃の幸せそうな主の日々なのか
誰に臆することもなく
睦まじかった帝と主の影なのか
『第二十五段
…いとにくし …いとにくけれ
…いみじうにくし …にくし』
納言が本当に憎かったものは?
日毎に増す月の光か
その影でじっと耐えて
受け入れるしかなかった
主と自分の身の上なのか
かつて納言も見たはずの
京都の月を観ながら書いています
今で良かった
納言が今ここにいたらどうしましたか?
定子と女二人、
「こんなのくだらない」とばかりに
さっさと宮中を後にしたのではないかと
素敵な想像をしています
生き方を選べることは幸せなことだと
1000年昔のあなたの手紙が
教えてくれました
納言がどれだけ主を想っていたのか
祈りにもにて
だからこそ綴り全てに
色あせない精彩をもって
1000年後の世界まで届いた
歴史が好きです その時代の背景や
出てくる人の立場なんかを
想像してみたりして
私が枕草子を読んでいつも感じることは
大切な人を思う気持ち
寄り添うことの大切さを
教えてもらえるような気がします
悩んでいる人がいれば 励まし方を
いろんな事が生きづらくて
苦しくなってる人がいたら
軽くする方法を
清少納言の生き方に照らして 学びたいなと
今日の月はフラワームーンって言うらしい
1000年後の京都で綺麗な満月を眺めながら
この先の
私のしたいことを考えています
つきのかげ ひねもす ほたりほたりかな