見出し画像

#1 給食ワゴンの車輪が外れる

園児数  :32名(4、5歳児クラス)
保育者数 :保育士3名
発生場所 :園舎2階廊下
発生時刻 :14時55分頃

ヒヤリハットの概要

 保育士が配膳用として使用している給食ワゴンにおやつを乗せて移動しようとしたところ、大きな音がして、ワゴンの車輪が一か所取れ、4、5歳児の牛乳やおやつが全て落下してしまう。

画像提供:illust AC

ヒヤリハットの詳細

 15時前に大きな物音に気付き、現場に向かうとワゴン前方の車輪が外れて傾き、全てのおやつ、牛乳が落下していた。当時、食物アレルギーを抱える園児が在籍していたが、除去食については既に配膳されていたので無事であった。
 給食室に確認したところ牛乳は予備があったので提供することが出来たが、おやつについては予備が少なかったため、たまたまお休みが多かったクラスのおやつを分けてもらい、全員食べることができた。
 おやつを食べ終え、子どもたちの安全を確保した後、改めてワゴンを確認すると、4つの車輪のうち、前方2つは既に外れており、後方も一部外れそうな車輪があった。

今後の対策

 ワゴンの車輪が外れるということを想定していなかったので、今回の事例をきっかけとして、定期的にワゴンの車輪をはじめ、各所のゆるみなどが無いか4、5歳児の担任を中心に点検することとなる。なお、幸いにもワゴンが傾いた場所に園児がいなかったため、園児に怪我人は発生しなかった。

画像提供:illust AC

発生した事例から考える

 本事例から考えられることは、給食ワゴンだけに発生する事例では”ない”と言うことです。例えば、ベビーカーの車輪が外れてしまったら乗っている園児が怪我をしてしまうかもしれませんし、避難をしようとした時に避難車のタイヤがパンクしていたり、脱輪していたりしたら、逃げ遅れてしまう。ということも考えられます。
 いざという時に”正しく使えない”ことで、被害を広げてしまうことにつながってしまうので、定期的に壊れていないかなどをチェックする必要があることを示しています。なお、本事例が発生した後、ちどり保育園では、毎週末に給食ワゴンをチェックし、車輪などが外れないか確認しています。また、毎月行われる避難訓練では避難車などもしっかりと動くかチェックしています。
 このような事例が発生した際、発生した対象だけ改善するのではなく、定期的にチェックを行っていない様々な備品についてチェックするように心がけると良いと思います。そして、施設内で働いている職員全員がチェックを見落とさないように、チェック項目を表などにまとめ、どこを、だれが、いつチェックしたのかわかるようにしておくと、チェックミスなどを防ぐことにつながります。

いいなと思ったら応援しよう!