【選挙ウォッチャー】 小田原市長選2020・分析レポート。
5月10日告示、17日投開票の小田原市長選は、まさに新型コロナウイルスが大きく影響した選挙だと言えます。ご存知の通り、小田原は箱根や伊豆の玄関口であり、日頃から多くの観光客で賑わう「観光地」でした。ところが、新型コロナウイルスの影響で営業自粛を迫られ、商売あがったり。こうなってしまったのは、けっして市長のせいではないのですが、現職が非自民系であることもあって、商店街のオッチャンたちの不満が爆発。駅前の商店は営業自粛に伴い、シャッターが閉まっていたのですが、ある異変が起こっていました。
加藤 憲一 56 現 連合推薦
守屋 輝彦 53 新 自民推薦
新型コロナウイルスの影響というのはまだまだ続きそうで、一旦落ち着いたように見えても、第二波、第三波が押し寄せるかもしれず、かつてのような個人演説会が開催できる日はまだまだ先になりそうです。最近は、どの陣営も今までにない戦い方をしなければならないため、手探りの選挙戦略が続いています。外出自粛要請が出ていても、民主主義の根幹に関わる選挙は、延期されたり中止されたりしないのです。だから、選挙に行く方も手洗いや消毒を忘れてはなりませんが、選挙に立候補する方も「今までにない選挙戦略を考えなければならない」。そして、こんな時こそ役立つのが、『チダイズム』の選挙レポートです。このレポートには、新型コロナウイルスの影響を受けながらも、選挙に勝つためのヒントがタイムリーに掲載されています。どのような選挙が行われたのかを知りたい一般ピープルはもちろん、選挙の戦略を学びたい選対スタッフまで、リーズナブルな価格で実例を知ることができる貴重なバイブルです。ぜひ参考にしてみてください。
■ オリジナルゆるキャラが手を洗う
現職を打ち負かせた新人の守屋輝彦さんが取った戦略の一つが「オリジナルゆるキャラ」です。おそらく「輝彦」という名前から、輝く太陽がモチーフになっていると思われ、体には「守」の文字。「守屋」の「守」と、「新型コロナウイルスから守る」の「守」が合わさっていると思います。選挙ポスターには、石鹸の泡で手を洗うゆるキャラの姿。現職がまったく地味な戦いをしているのに対し、守谷輝彦さんはタイムリーに「新型コロナウイルスに打ち勝つ」をキャッチフレーズに戦いました。「たかが市長に新型コロナウイルス対策なんてできるのか?」と思うかもしれませんが、小田原市が観光地ゆえに、最も求められているものが新型コロナウイルス対策であり、再びたくさんの観光客を呼び込み、地域経済を回すためにどうにかしてほしいということが求められているのです。だから、この小田原市において「新型コロナウイルス対策」というのは、最も求められているテーマであり、しっかりタイムリーにキャッチフレーズに入れ込んでいる守屋輝彦さんは、しっかりとした選挙戦略が立てられていたと言えると思います。しかし、守屋輝彦さんが勝った理由は、けっして「ゆるキャラ」だけではありません。守谷輝彦さんは完全に風を起こすことに成功しており、勝利は必然だったと考えております。続きは、有料となります。
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