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【選挙ウォッチャー】 宝塚市長選2021・分析レポート。

4月4日告示、4月11日投開票で、兵庫県の宝塚市長選が行われました。これまで3期12年を務めてきた土井たか子チルドレンの中川智子市長が引退することになり、自民、維新、野党共闘、無所属の4人が立候補してきました。今週は、福岡県知事選なども行われたのですが、最も面白かった選挙は「宝塚市長選」だと思います。これまで人を大切にする政策をしてきた革新市政を「維新」のような勢力がぶっ壊すかどうか。薔薇の香りが漂うエレガントな街並みに、イソジンの香りを漂わせた維新が入り込めば、これから兵庫にどんどん維新の風が吹き荒れることでしょう。大阪では吉村洋文知事がこれだけ無能の限りを尽くしても、まだ「頑張っている」と思っているようですが、宝塚市民はどう見ているのか。その得票数にも注目です。

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森脇 保仁 68 新 自民党推薦
末永 弥生 54 新 無所属(組織なし)
門 隆志  54 新 日本維新の会公認
山崎 晴恵 51 新 無所属(現職後継指名)

現在の中川智子市長が3期12年をやる前は、前市長が逮捕、前々市長も逮捕されて、汚職にまみれた市政が展開されていました。もともとはリベラルが強い街ではなかったのですが、あまりにだらしない市政が展開されてしまったために、突然変異的に革新市政が誕生し、それからの宝塚市は「人に優しい政治」が展開されるようになりました。無駄なお金を使うことなく、福祉や教育にしっかりお金を投入するという、今までとはまったく異なる路線の政治が行われてきたのです。すると、人に優しい政策をしてくれた方が今までよりも暮らしやすくなることがわかり、宝塚市を良い街だと感じる人も増えてきました。今回、せっかく培ってきた「人に優しい政治」を宝塚市民が捨てるのかどうかを見守りたいと思います。


■ 末永弥生候補の主張

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末永弥生さんは、いわゆる「天然ちゃん」です。選挙ポスターはパキッとした雰囲気になっていますが、新聞などで使われている素材は、くたびれた主婦という感じです。札幌市の高校を卒業後、家電量販店で勤務。主婦をしながら、地域の人権啓発推進委員長を務めていると言います。YouTubeでは現職の中川智子さんの市政運営を批判。小学校やゴミ処理場、道路などが老朽化しているにもかかわらず、放置されていると主張。市長給与を40%削減し、民生費や人件費を全国平均まで減らし、公共施設や道路の確保をすると言っています。「維新」に属しているわけではないのに「維新」のようなことを言っているオバサンで、組織らしい組織もなく、まったく票を取れずに惨敗する可能性が高いです。人に使われているお金を、もっと道路や公共施設の建設のために使うべきだと言っているのです。


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