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【選挙ウォッチャー】 小平市長選2021・分析レポート。

3月28日告示、4月4日投開票で、東京都の小平市長選が行われました。4月4日の選挙で言えば、「秋田県知事選」という大きな選挙があったのですが、それより小平市長選の方が面白いということで、まずは小平市長選からレポートをリリースしたいと思います。東京都小平市は、衆院選では国分寺市や西東京市と合わせ、「東京19区」となっています。今年2月に行われた西東京市長選は、自民・公明が推薦する副市長の候補が勝っているのですが、小平市長選で勝つのは「自民・公明推薦」の市議なのか、「立憲・国民・共産・生活者ネットワーク推薦」の市議なのか。これは大変に面白い選挙となっております。

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小林 洋子 48 新 立憲・国民・共産・生活ネ推薦
磯山 亮  41 新 自民・公明推薦

現職の小林正則市長は、3期12年で引退すると公約に掲げるも、前回の選挙では4期目を目指して立候補。さすがに5期目を目指すわけにはいかないということで、今回は不出馬となりました。小林正則さんは、日本で唯一の社会民主連合出身の市長だといい、新党さきがけ、民主党を経て、2005年から小平市長を続けてきました。今回、同姓の小林洋子さんが立候補していますが、血縁関係はなく、「小林正則市政を引き継ぐ」と言っていましたが、後継指名を受けているわけではありません。なので、この選挙がどうなるのかは、まったくわからないという感じです。


■ 衆院選・東京19区の前哨戦となっている

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小平市をはじめとする東京19区は、自民党の松本洋平さんと、立憲民主党の末松義規さんが長年にわたって熾烈な戦いを繰り広げているエリアです。今のところ、5月に解散総選挙を強行するのではないかという見方があり、シーソーのように議席を取り合ってきた二人にとって、今回の小平市長選はその前哨戦であると言っても過言ではありません。西東京市長選は自民・公明推薦の副市長候補が取りましたが、小平市で当選するのは、松本洋平さんの自民党が推す候補か、末松義規さんの立憲民主党が推す候補か。西東京市長選は、立憲民主党が引っ張ってきたのが逗子市でヘタをこいてしまった平井竜一さんだったこともあって、なかなか厳しい戦いでしたが、今回はそこそこ良いタマを持ってきたはずです。ということで、僕たちは2017年の衆院選の結果もチェックしておくことにしましょう。

[当]松本 洋平  44 自民党 9万6229票
[比]末松 義規  60 立憲党 9万0540票
[落]佐々木 里加 50 希望党 2万9743票
[落]杉下 茂雄  68 共産党 1万7377票

投票率は55.84%でした。今回の市長選の結果が、そのまま二人の票に反映されるわけではありませんが、2012年以降、いつもギリギリのところで勝てない末松義規さんが、その時の流れや公約次第で勝てるのかどうかを示す選挙であると言えそうです。前回は現代芸術家の佐々木里加さんが希望の党から、杉下茂雄さんが共産党から立候補し、統一されていれば末松義規さんに入ったかもしれない票が分散しました。もし、この市長選で立憲民主党と共産党が推薦する小林洋子さんが勝つようであれば、立憲民主党と共産党の選挙協力次第で、東京19区で末松義規さんが取る可能性が出てくるという話になります。この選挙は、自民党にとっても、立憲民主党にとっても見逃せない選挙であると言えます。


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