【選挙ウォッチャー】 日光市議選2022・分析レポート。
4月3日告示、4月10日投票で、日本を代表する観光地である日光市議選が行われました。今週もいろいろな所で選挙が行われていますが、僕が今回、わざわざ日光まで見に行ったのは、この選挙が「歴史的な一戦」になるかもしれなかったからです。というのも、この日光市議選では初めて「れいわ新選組」が地方議会の議席を取りに行くために公認候補を立てました。厳密に言うと、れいわ新選組は2021年7月の東京都議選にも3人の候補者を擁立していましたが、思ったほどの票を取れずに全滅。あれから衆院選を挟み、代表の山本太郎さんは国会議員に復活。衆議院に3議席、参議院に2議席を持つ立派な国政政党にパワーアップし、初めて挑む市町村の議員選挙となるのです。
今回の日光市議選は、定数24に対して30人が立候補する激戦となりました。現職21人、新人9人。自民1人、公明2人、共産2人、無所属23人の中に、れいわ1人が戦いを挑みます。党勢が衰えている共産党が議席を維持できるのか。そして、れいわ新選組が地方初の議席を獲得できるのかというところが見どころです。
■ 共産党が1票差で押し出されてしまう
これまでも指摘している通り、共産党の支持者は物理的な意味で少なくなっているため、共産党の党勢は急速に衰えています。なので、日光市議選で共産党が議席を維持できるかどうかは「かなり危うい」と見ていました。
日光の共産党は2人とも苗字が「福田さん」ですが、傾向を見るに、福田道夫さんが議席を守れるかどうかがポイントでした。そして、今年の福田道夫さんは選挙ポスターを「ウクライナカラー」に染め、黄色と水色で挑んだのですが、惜しくも1票差で敗れ、共産党は議席を減らしました。
公明党も数字を減らしており、熱心な創価学会信者の親を持つ2世たちが首都圏などに流出していることが原因だと考えられますが、共産党はもっと深刻で、3分の1ぐらいが「選挙に行けない状態」に陥っていると考えられます。ある人は寝たきりになり、ある人は投票所まで行くのが億劫なほどに体が弱り、ある人は鬼籍に入りました。
かと言って、若い人たちが期待するのは「共産」ではなく「維新」なのですから、選挙戦略に失敗したツケが数字になって表れていると思います。
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