【選挙ウォッチャー】 あきる野市議選2022・分析レポート。
7月17日告示、7月24日投票で、東京都・あきる野市議選が行われました。あきる野市は、奥多摩地方にある人口8万人ほどの自治体で、わずか1週間前に18日間に及ぶ参院選を終えたばかりなのに、また7日間にわたって選挙をすることになってしまったというわけです。
実は、あきる野市議選は2021年6月にも行われました。1年前に選挙をしたばかりなのに、また選挙をすることになってしまったわけですが、これには理由があります。なんと、市長に対する不信任決議が出されて可決したことで、市長が逆ギレをして、議会を解散させてきたのです。
あきる野市議会の定数は21ですが、なんと、21人中20人が市長の不信任決議に賛成をしたというのですから、ほぼ全員から「市長辞めろ!」と突きつけられてしまったようなものです。
よって、わずか1年で再び市議選が行われることになったのですが、市議選が行われると聞けば、目が光る人たちもいます。前回の市議選で負けてしまった人や、3年待って次の市議選に立候補しようとしていた人たちです。この人たちにとっては、思ってもいない形で千載一遇のチャンスが巡ってきたわけですから、これを生かさない手はありません。
ということで、今回の市議選には定数21に対し、新人5人を含む24人が立候補してきました。3人が落選する選挙になりますが、現職が全員議席を守れるかどうかは微妙なところです。
■ N国アンチとも言い切れない男の挑戦
今回の市議選には、「N国アンチ」と「N国信者」が半々ぐらいの人が立候補してきました。NHK党に対して批判的なスタンスを持ちながら、それでもNHK党に期待してしまうような人です。
実は、NHK党を批判している人たちの多くは、「元N国信者」です。もともとは尊師・立花孝志に期待したけれど、いろいろなデタラメを目にするにつれ、NHK党に対する期待感がすっかり冷め、いまやアンチに転向しているという人が、ほぼ8~9割を占めています。有名どころでは、「サーファーTAKASHI」さんや「カピバラチャンネル」さんなどは、もともとはN国信者でしたが、数々の反社会的な行動を目にするうちに、「これはとても期待できない」とアンチに転向しました。現在はN国党を批判するようになった服部修さんや沓沢亮治さんなども、もともとはN国党員でした。
もともとがN国信者だった人は、僕に対して、あまり良い印象は持っていません。前述の2人は、まだ僕に対する抵抗は少ない方だと思いますが、多くのN国アンチが「アンチ」と言いながらも、NHK党とゴリゴリにやり合ってきた僕のことは、基本的に嫌いなのです。だから、「N国アンチ」だと言っている人たちが僕を中心にまとまるようなことはありません。
よって、一見矛盾しているように思える「N国信者とN国アンチの間」という人は存在し、高沢一成さんは、僕の中ではガッツリと「N国信者とN国アンチの間の人」という認識になっているわけです。
実は、高沢一成さんは2021年の東京都議選に西多摩選挙区から立候補したことがあります。西多摩選挙区は、清水康子さんと田村利光さんが当選し、立憲民主党の宮崎太朗さんが落選しました。
角田統領さんは、「自分こそ大統領だ」ということで、統領という名前で立候補しているパチキレた爺さんです。当選したら「国民万歳条例」を作りたいという公約を掲げていたぐらいなので、555票しか取れないことには納得なのですが、高沢一成さんの2126票はストレートに勝負になっていません。なので、今回の市議選で当選する確率はほとんどありませんが、引き続き、ぬるりと見守っていくということになろうかと思います。
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