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【選挙ウォッチャー】 土浦市長選2019・分析レポート。

11月3日告示、11月10日投開票の土浦市長選は、実に面白い選挙となっています。現職の市長は直近の選挙で、2回連続の無投票当選を経て、4年前に「さすがに3回連続の無投票当選は良くない」ということで共産党が対抗馬を出したぐらいで、12年にわたって無風状態が続いていました。実は今年も直前まで81歳のホゲホゲした爺さんが立候補を表明していたぐらいで、完璧に無風状態になる公算が大きかったのですが、直前になって県議会議員のオバサンが突然、市長に刃を向けたのです。81歳の爺さんは直前に断念したので、まさかの保守分裂のタイマン勝負になってしまったのでした。

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中川 清   74 現 土浦市長
安藤 真理子 58 新 茨城県議

昨年行われた茨城県議選では、土浦市選挙区が無投票当選になるところで、このまま無投票当選になるのは良くないということで、アメリカ帰りのセレブ風の爺さんが立候補して、どうにか無投票当選を免れた経緯があります。この時は自民2人、公明1人の3人が当選しているのですが、自民党の当選者の1人が安藤真理子さんでした。あと3年間は議員として安定した生活が待っていたのに、市長になるために県議のポジションを捨てる英断です。


■ 時代とともに消えゆく土浦のソープ街

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そもそも「ソープランド」という業種そのものが衰退の一途を辿っているのですが、かつて土浦市は茨城県を代表するソープ街があり、東京の吉原、神奈川の川崎、埼玉の西川口と並び、「茨城の土浦」という存在でした。土浦には今もひっそりとソープ街が存在し、それ以外にもアダルティーな雰囲気満載の魅惑のお店の数々がひっそりと佇んでいます。かつて日本が好景気だった頃は、財布にたんまり福沢諭吉先生を入れ込んだオッサンたちが同僚と一杯引っかけ、その足でネオンの向こう側に消えていくなんていう光景がありました。ところがどっこい、今は東京で暮らしている一部の富裕層がお金を持っているだけで、地方でそこそこ成功している小金持ちのオジサンはすっかり消えてしまいました。

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