【選挙ウォッチャー】 宮城県議選2023・白石&刈田選挙区レポート。
10月13日告示、10月22日投票で、宮城県議選が行われました。
なんと、この白石・刈田選挙区は20年ぶりの選挙となっています。これまでずっと無投票当選が続いており、前回の選挙は2003年で、その後は4回連続で無投票当選となっていました。なので、ここで選挙があるだけで特別なことになっており、とても興味深い選挙となっております。
本来であれば、自民党と保守系無所属が無投票当選で終わるところでしたが、今回は立憲民主党が推薦する74歳の新人が立候補してきたことで選挙が成立してしまいました。
なんてったって20年間も選挙がありませんでしたので、久しぶりの選挙になった時に、リベラル系の74歳が当選できるのかどうかは見どころになります。
■ 白石&刈田選挙区・選挙ボード解説動画
■ 原発事故の「今」を考える(#1)
自民党のパーティー券裏金事件により、世界美女図鑑担当大臣と経済産業大臣を兼ねていた西村康稔が辞任したため、新しい経済産業大臣に、流山市などを地盤とする齋藤健さんが就任しました。
齋藤健さんを選挙の現場で見たことがありますし、街頭演説を聞いたこともありますが、ものすごくホゲホゲしたオジサンです。正直、こんな人が経済産業大臣で大丈夫なのかと思いますが、それでも西村康稔よりはマシな気もします。
さて、齋藤健さんは経済産業大臣に就任して、さっそく向かったのは福島県でした。交代の報告を兼ねて福島県庁を訪れ、内堀雅雄知事と面会し、福島第一原発の話をしています。内堀雅雄知事からは「福島第一原発を廃炉にしてほしい」とお願いをされ、齋藤健さんも「頑張る」という返事になっています。とにかく福島第一原発と福島第二原発は廃炉にして、将来的には更地に戻してほしいと思っているようです。
世の中の関心が低いので、あまり大きな話題になっていませんが、実は、大阪万博の建設費が資材費の高騰などで跳ね上がっているところを見ても分かるように、福島第一原発の廃炉費用も知らない間に高騰しています。
福島第一原発事故に伴う廃炉や賠償などの費用は、2016年時点で21兆5000億円と試算されていました。しかし、これはまだロシアがウクライナに進行し、物価が高騰し、さらには新型コロナウイルスで世界の経済がガタガタする前の話です。この資産から跳ね上がることは火を見るより明らかで、今年、東京電力に貸し出すための財源となる交付国債の発行額を1兆9000億円増やすことを決め、総額が15兆4000億円となりました。このお金は賠償や除染、中間貯蔵にかかる費用が滞らないようにするためのお金ですが、現在の13兆5000億円では足りなくなる見通しだということです。
これ以外に、廃炉などにかかる費用が23兆4000万円と見積もられていますが、まだまだ青天井で膨らんでいくのではないかと見られています。
普通に考えれば、これだけの負債を抱えた時点で東京電力は破綻しているに等しいわけですが、破綻を認めるわけにはいかないということで、とにかく借金に借金を重ねさせ、その責任を取らせようとしています。そして、これらのお金を本気で返済しようと思った時には「電気料金を上げる」ということになりますが、たたでも高い電気料金が値上がることを喜ぶ人はいません。そこで、東京電力が要求しているのは、福島第一原発事故を起こし、その後も杜撰な管理が続いているにもかかわらず、柏崎刈羽原発の再稼働を認めてもらうことです。巨額に膨らんだ借金の返済を盾にして、柏崎刈羽原発の再稼働を求めるのですから、とんでもないことです。
今、大阪万博にかかるお金が最終的に10兆円を超えるのではないかと言われていますが、一時的なイベントに10兆円をかけるのもおかしい話ですし、それに輪をかけて酷いことになっているのが福島第一原発だということを知ってもらえば、僕たちは一体、どれだけお金を溶かせば気が済むのかという話になってきます。
さらに、防衛費としてトマホークなどの無駄な支出をしようとしているのですから、いよいよ子どもたちの教育や福祉に回すお金がなくなって、ただただ高い税金を払って無駄遣いに消えていくだけの国になっています。自民党も、日本維新の会も、どいつもこいつもクソなのです。選挙でアホを当選させている場合ではないということです。
いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。