【選挙ウォッチャー】 蓮田市長選2022・分析レポート。
5月8日告示、5月15日投票で、埼玉県の蓮田市長選が行われました。
今年で74歳を迎える現職・中野和信市長が勇退されるとあって、前回の落選組2人を含む新人4人によるバトルとなりました。ただ、選挙の情勢は想像以上に「一強多弱」となっていたと思われ、選挙をやる前から結果が決まっているような選挙だったと言えたかもしれません。
前回は最後の最後で土屋品子御大が「自民党推薦」の新人を裏切り、現職の応援についたことでひっくり返りましたが、今回は自民党も土屋品子御大もガッツリと一人の候補を応援。自民党のみならず、公明党、立憲民主党や国民民主党も乗っかっていましたので、組織力で圧倒していました。
福田聖次さんと北角嘉幸さんは、4年前の蓮田市長選に立候補して、それなりに善戦したものの、落選してしまった人物です。山口京子さんは埼玉県議、福田聖次さん、菊池義人さん、北角嘉幸さんは市議でした。
蓮田市議選は、統一地方選のスケジュールで行われるため、仮に蓮田市長選で落選しても、その先の蓮田市議選に立候補すれば、1年程度の浪人期間で市議会にカムバックできます。なので、市長選には挑戦しやすい環境にあると思います。
■ 蓮田市議補選は無投票当選
今回、蓮田市長選に3人の市議が立候補するため、蓮田市議補選はその他の辞職と合わせて「欠員6」となりました。ところが、さすがに市議になりたい人はそんなに多くないということで、5人しか立候補の届け出がなかったため、とりあえず、届け出をした5人は全員当選しました。
当選したのは58歳の共産党員、32歳の行政書士の女性、72歳、74歳、76歳の爺さんたちです。このうち2人は、2019年の蓮田市議選で全然票が取れずに落選した元職です。市議への意欲は下がらず、引退することもなく、任期が1年であっても市議でありたいということのようです。無投票当選になってしまうと、民主主義的に選ばれているとは言い難くなってしまうので、政治家の成り手不足は深刻な問題です。
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