見出し画像

【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#5)。

本日、「NHKから国民を守る党」の代表で葛飾区議の立花孝志さんが、「選挙ウォッチャー・ちだい」を名誉毀損罪で刑事告訴するため、松戸警察署に被害届を出しに行くそうです。警察も暇じゃないのに、スラップ裁判のために被害届を出しに行くなんて、本当にご迷惑をおかけしていると思いますが、世の中には風邪で救急車を呼ぶ人もいるので、議員なのに「名誉毀損だ!」と警察のお世話になろうとする人がいるということに驚きを隠せません。まあ、日頃から異次元のアホさ加減を痛感させられているので、「驚きを隠せません」と書きながら、本当はちっとも驚いていませんが。


■ 扶桑社に対する賠償金額を10倍に引き上げる立花孝志区議

画像1

裁判を繰り返すことで、立花孝志さんの活動を応援する人たちから「視聴料」を稼ぐビジネスをしておられる立花孝志さんですが、7月5日に公開されたYouTubeの動画選挙ウォッチャーちだい氏を名誉毀損で刑事告訴します・そして民事では損害賠償金を20万円から200万円に増額しますで、扶桑社に対する損害賠償金額を20万円から200万円に増額することに決めたそうです。立花孝志さんの裁判のお金や弁護士費用がどこから捻出されていて、どのようにお金が回されているのかが全然わかりませんが、久保田学議員の自宅も提供しているくらいなので、実は、お金がなさそうに見えて、なかなかお金があります。どこかに大口のスポンサーでもいるのでしょうか。

①扶桑社に請求する金額を20万円から200万円にする。
②ちだいを刑事告訴するために7月6日に松戸署に行く。
③被害届を受理してもらえなければ弁護士を連れて行く。

言ってしまえば、電車の中で足を踏まれて裁判を起こすようなものですが、これから参院選で議席を獲得するために「露払いをしなければならない」と表現し、このような裁判を起こすと話していました。民事事件ならともかく、刑事事件となると「悪質性」が問われると思いますが、これで被害届が受理され、僕が罰金刑になったりするものでしょうか。立花孝志さんが名誉毀損だとこだわっている「今回の傷害事件を起こした立花孝志区議、大橋昌信市議をはじめ、全国で6名の議員が誕生しています」という文章は、何も間違いではありません。今回の傷害事件とは松戸における事件全体のことであり、立花孝志区議は同じ場所にいて、同じ場所で暴力の瞬間に立ち会い、止めるわけでもなければ、大橋昌信市議とともに「私人逮捕だ」と正当性のない拘束をしているのです。「自分は見ていただけで、傷害事件を起こしたのはあくまで大橋昌信市議であり、自分は傷害事件とは無関係だ」と言いたいのかもしれませんが、立花孝志さんは一連の問題行動を起こした事件の当事者であり、もっと言えば問題行動を起こした党員をまとめ上げる代表なのです。党員の傷害事件には当然の責任があり、この文章は「立花孝志区議と大橋昌信市議」をワンセットで語るものです。立花孝志区議の主張が通るとは思えませんが、もしこれで通るようであれば面白いことになりますので、このまま見守りたいと思います。


■ 選挙の自由妨害罪で罰金になった話をして脅す立花孝志区議

画像2

わざわざ今から5年前の動画をアップし、選挙の自由妨害罪で30万円の罰金になった事例を紹介する「NHKから国民を守る党」の代表で、葛飾区議の立花孝志さん。本当に選挙を妨害したら、そりゃ罰金になることもあるかもしれませんが、街頭に立っている候補者にカメラを向けて質問をしても、それを「選挙妨害」と呼ぶことはできません。自由妨害では刑事告訴することができないから、仕方なく名誉毀損の線で行こうとしているのに、わざわざ5年前の「自由妨害で30万円の罰金だ」という動画を貼っているのは、単なる「脅し」に過ぎません。いちいちインタビューするぐらいで逮捕だの罰金だのと言っていたら、世の中のあらゆるメディアの取材ができなくなってしまうし、質問の内容も「バナナは、おやつに入りますか?」みたいな意味不明なことを言って、無駄に時間を浪費させるものでもありません。「公約を教えてください」が選挙妨害になったら、世の常識が大きく変わってしまうので、これを自由妨害罪で告訴するというのは無理があるのです。本当は葛飾区議の立花孝志さんも理解しているはずですが、僕がビビるかもしれないと思って、わざわざ昔の動画を貼って、調子こいた信者たちが「頑張れ!頑張れ!」と言っているのです。その手口がしっかり分析されて、僕からの逆裁判だってあり得るのに、立花孝志さんは未来を読む力に著しく欠けています。使ってしまったお金を参院選で取り戻そうとしているあたり、成功する確率が高いとは言えないのに、ダメだった時のことは考えないのです。ビジネスを始める時に失敗のリスクを考えられない人なのだと思います。


■ よっさん逮捕を嬉しそうに語る立花孝志区議

画像3

7月2日、久保田学(横山緑)とともにニコ生で人気の「よっさん」こと森義之さんが偽計業務妨害容疑で逮捕されました。「気持ち悪い」などと言って自ら救急車を呼んだものの、駆けつけた救急隊に「なんで来たの。俺、具合悪いように見える?」などと言い、病院への搬送を拒否したといい、よっさんは2012年7月から2018年2月までに少なくとも12回の119番をしており、いずれも拒否していました。もともと難病を患っており、糖尿病も深刻で、酒を飲める体ではないのに酒を飲んで配信しており、不摂生を極めた生活をしている「よっさん」。社会に迷惑をかけるのもいけませんが、ここまで来ると、いろいろな意味で病気だと考えられ、本格的に体調を心配するレベルになってきます。ところが、「よっさん」から電話をかけられ、グダグダ言っているところを「よっさん」に配信されてしまったことがある立花孝志さんなので、よっさん逮捕のニュースに反応せずにはいられなかったようです。

画像4

よっさん逮捕で懲役6か月で執行猶予2年かな?という動画で、弁護士資格もなければ、法の独自解釈が著しい葛飾区議の立花孝志さんが、ホワイトボードを使って、得意の解説を始めました。よっさんについては「迷惑電話をかけてきて、ぶち切れたことがある」と紹介。そもそも「猶予」「懲役」も漢字で書けないオジサンなんですが、「よっさん」の逮捕について「非常に悪質だ」と断じました。確かに、救急隊員に迷惑をかけるのは良くありませんが、株券まで発行したのに勝手に「借金」として扱う方がよっぽど悪質だろうと思いますが、自分のことを棚に上げて他人を断罪するのが立花孝志という人間です。

画像5

立川市議会議員の久保田学君の開票特番をやっていまして、僕は当選確率95%だと、90%~95%あると言ったんですが、よっさんはですね、その半分の600票ぐらいだと、そんなことを言って、電話をかけてきてですね、そのいろいろとまあ、何を言ってきたのかな、その公務員がどうのこうのでっていうようなことを言ってきたので、こっちは真剣にやっていると。で、あなたは、よっさんはね、あなたは酒を飲みながら、そして放送を、我々の放送を勝手に使って、それで投げ銭をもらっていると。金儲けのために酒を飲んで我々公務員や我々のその、何っていうのかな、その、真面目に選挙に出ている人間をディスるなんていうのは、もうそりゃね、人としてダメだよってガチャッと電話を切ったと思います。

画像6

そもそも根本的なところを大きく間違えています。立川市議の久保田学さんにしろ、葛飾区議の立花孝志さんにしろ、議員は税金でメシを食っているのです。一方、よっさんの金儲けは民間の話です。よっさんのことを嫌いな人はお金を払わないし、よっさんの配信に満足している人だけが投げ銭をしているのです。今回の一件で信頼を失い、投げ銭をしてくれる人がさらに少なくなってしまうことが予想されますが、どれだけ儲かろうと、どれだけ儲からなかろうと、それは民間企業のビジネスの話でしかなく、よっさんの配信に血税は使われていないのです。これから人々の税金でメシを食おうという人間がしっかりしていなければ、当然、批判するべきであり、これは「悪口」でも「ディスり」でもありません。このあたりの解釈を間違えているところも、議員としての資質に欠けます。

画像7

この動画では、よっさんが虚偽の電話をかけまくっているかのように語られているのですが、以下のように冷静なコメントをしている人がいることを見逃せません。

相当間違いが多いです。まず偽札の件に関しては現在処分保留ではなく、その後1ヶ月ほどで不起訴処分が下ってます。それに製造ではなく行使罪で仮に有罪になっても最大で額面の3倍で3万円の罰金です。過去の12回の虚偽通報に関してはそれは彼が行ったのではなくリスナーが行ったものであり、この日もリスナーの(心配になったという体の)虚偽通報により救急隊がやってきた後、トラブルに発展。救急隊が帰った後、もう一度居文句を言うために119に電話し、呼び出したというのが実情です。彼が見せしめで逮捕されたというのはその通りだと思います。前日にも警察騒ぎを起こしており、その際に偽札だと知って使っただの、壮大な警察disをやってましたから警察も堪忍袋の緒が切れて何時でも逮捕できるカードを今回切ったのだと思われます。彼を業務妨害で逮捕するのは当然ですがリスナーが逮捕されないというのは納得できないですね。久保田さんだってついこの間配信中に虚偽通報で警察呼ばれてましたし、こういうのは本当に許せない。

画像8

立花孝志さんはいつも相当間違いが多いです。偽札については「殺人の次に刑が重い」などと適当なことを言っており、たいして事情を知らないくせに、少し批判されたくらいで、いざ逮捕されたとなったら、ここぞとばかりに不正確な知識で適当なことを言って叩きまくっているのですから、これを議員がやっていることに疑問を感じます。他人のことを勝手に「懲役」だの「執行猶予」だの他人を脅かしているので、立花孝志さんの人間性はかなり悪いと言えそうです。


■ 兵庫県加古川市議選の結果は「落選」

東京都立川市で久保田学さんが議員になってしまい、この勢いに乗って、兵庫県加古川市でも当選するのかが注目されました。定数31に対し、立候補したのが35人。落選するのがたったの4人ということもあって、今の「NHKから国民を守る党」の勢いから察するに、ほとんど選挙活動らしい選挙活動をしていなくても当選してしまうのではないかと心配されました。ところが、結果は見事に「落選」となったのです。

井上 恭子 40 無所属 4450票
鍔木 良子 39 維新会 4243票
岡田 妙子 50 公明党 4039票
木谷 万里 58 無所属 3597票
神吉 耕蔵 71 無所属 3566票
白石 信一 59 公明党 3534票
中村 亮太 37 無所属 3384票
小林 直樹 55 公明党 3361票
桃井 祥子 56 公明党 3331票
相良 大悟 56 公明党 3300票
谷 真康  51 無所属 3221票
稲次 誠  46 無所属 3210票
藤原 繁樹 60 無所属 3145票
岸本 建樹 63 共産党 3090票
山本 賢吾 60 無所属 3014票
山本 一郎 49 無所属 3003票
大野 恭平 42 無所属 2890票
高木 英里 43 共産党 2862票
野村 明広 57 公明党 2819票
松本 裕之 59 無所属 2743票
村上 孝義 72 無所属 2685票
落合 誠  53 改革会 2675票
織田 正樹 60 無所属 2643票
原田 幸広 69 無所属 2570票
玉川 英樹 49 無所属 2472票
渡辺 征爾 49 無所属 2358票
柘植 厚人 46 無所属 2318票
西村 雅文 53 無所属 2092票
井上 隆司 66 無所属 2054票
森田 俊和 63 無所属 2018票
立花 俊治 69 共産党 1997票
-------------当落ライン-------------
建部 正人 62 無所属 1916票
福岡 照文 65 改革会 1377票
浮田 欣治 56 NHK 1194票
芝本 昌志 49 無所属  666票

投票率は45.93%となり、意外と投票率は高かったです。今回は松竹梅で言うと「梅コース」ということで、ほとんどお金をかけることなく戦ったそうなので、当選をしなくても、ここまでの票を獲得できたのはNHKを嫌いな人がどれだけ多いのかを物語っています。ただ、野田市議選もそうですが、立候補する人が少なくても、必ずしも当選するとは限りません。駅前型の選挙ができないエリアでは戦えないのが現状です。松戸市議選などでは今から熱心にチラシが配られていますが、大切なことは前々からの選挙活動だったりするということです。「NHKから国民を守る党」の強みはボランティアがいることなので、熱烈な信者を抱える「NHKから国民を守る党」のやっていることを、例えば、幸福実現党のようなカルト政党がマネをすると、今なら当選できてしまう可能性があるということです。一刻も早く市民が政治や選挙に関心を持ち、明らかに終わっている人間たちには投票しなくなることが大切です。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

画像9

2日連続で「NHKから国民を守る党」について分析をしてまいりましたが、この政党が参院選をどのように戦おうとしているのか、どのように資金調達しようとしているのかなど、核心に迫る話は次回お届けさせていただこうと思います。サッカー日本代表の試合もそうですが、「NHKから国民を守る党」について徹底的に分析することが攻略への道です。参院選で議席を獲得できなければ滅びる可能性さえ秘めているのですから、まずは徹底的に調べるところから始めましょう。[了]

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。