【選挙ウォッチャー】 佐賀市長選2021・分析レポート。
10月10日告示、10月17日投開票で、佐賀市長選が行われました。2005年から4期16年にわたり、市長を務めてきた秀島敏行さんが79歳で引退することになったため、佐賀市長になる千載一遇のチャンスだということで6人が立候補する大乱戦となりました。実質的には、自民党の一部が推している酒井英隆さんと、同じく自民党の一部と立憲民主党の原口一博さんに推している古賀臣介さんの一騎打ちという雰囲気なのですが、その他の候補たちも非常に面白いので、このレポートは読む価値があると思います。
坂井 英隆 41 新 無所属(自民党推薦)
古賀 臣介 58 新 無所属(自民党と立憲民主党が応援)
堤 雄史 36 新 無所属(特定の応援団体なし)
田中 豊治 73 新 無所属(新日本婦人の会などが応援)
馬場 範雪 60 新 無所属(特定の応援団体なし)
細川 博司 61 新 無所属(コロナはただの風邪軍団)
わざわざ柏から1500kmぐらい車を走らせ、佐賀市長選を追いかけることになったのは、とんでもない主張をしている候補者がいるとの情報を聞きつけ、取材しないわけにはいかなかったからです。いきなり岸田文雄総理が10月19日公示、31日投開票で衆院選をすると決めたので、福岡8区から取材を始めるとあらば、取材できる日程になりました。久しぶりにビンビン来ているレポートになってしまいましたので、ご査収ください。
■ 馬場範雪候補の主張
馬場範雪さんは、農林水産省に入省し、2016年から佐賀市の副市長をしてきた人物です。普通、佐賀市の副市長をしてきた人は、自民党なりに推されて、市長から後継指名をされて立候補するものですが、政党からのバックアップがあるわけでもなければ、市長からの後継指名があるわけでもないので、いきなり出てきてしまったオジサンです。肩書きとしては立派なものがあるのに、誰かに求められて出てきたのではなく、自分から立候補してしまったのだと思います。そうなってくると、独自の戦いをするしかなくなってしまうので、選挙に強いとは言い難いものがあります。
キャッチフレーズには「とことん市民派」を採用しているのですが、選挙事務所のスタッフは、まったく市民派ではありませんでした。この日のスケジュールを聞こうと思って事務所を訪問したのですが、終始、面倒臭そうに対応した末、「スケジュールは分からない」と言い放つ始末。選挙事務所のスタッフがスケジュールを把握できていないとなると、それはイコール、何の計画性もないことになってしまうので、とてつもなく弱いことを意味するわけですが、そもそも市民かもしれない人間を雑に扱う人たちが選挙に強いはずがなく、「どうせ当選しないだろう」と思っていたところに、市民かもしれない人間をこんなに雑に扱う奴が勝てるはずがないということで、べつに会わなくてもいいかということになりました。今回は6人全員を取材していますが、唯一、写真がありません。馬場範雪さんはそれでいいでしょう。
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