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【選挙ウォッチャー】 茨城県議選2018・取手市選挙区レポート。

今回の茨城県議選で、最も重要な選挙区となったのは「取手市」です。取手市は今年から定数が減り、3から2になりました。取手市では「現職3人+新人1人」の合計4人が立候補している激戦なのですが、少なくとも現職が1人以上落選することが確定しているという選挙区になります。そして、この落ちるかも知れないところに立たされているのが共産党の上野高志さんです。上野高志さんは牛久にある東日本入国管理センターの人権問題に熱心に取り組んでいる県議なのですが、もし上野高志さんが落選するようなことがあると、まさに今、出入国管理法の改正案が国会で問題になっていますが、外国人労働者に対する人権がさらに守られなくなってしまう可能性があるのです。共産党ということもあり、非常に厳しいポジショニングを強いられていることは間違いないのですが、果たして、日本が人権を守る誇り高き国にはなれるのでしょうか。

中村 修  56 現 自民党
川口 政弥 61 現 隠自民
上野 高志 54 現 共産党
佐藤 隆治 47 新 隠自民

まさに死闘と呼ぶにふさわしい選挙区であり、人権を守る動きを前に進めるのか、それとも、後ろに戻してしまうのかを問う選挙だったと言っていいと思います。日本という国では「外国人労働者は奴隷のように扱ってもいい」というのが一般的な価値観になっていて、例えば、自分の会社で低賃金で働かされている外国人がいても「あんな奴隷のような賃金で働かせるのはおかしいじゃないか」と言う人はいません。そんなことを言ったら今度は自分の立場が脅かされてしまうからなのですが、それはイジメられている同級生を見て見ぬフリをするのと一緒です。でも、会社では怖くて声を上げられなかったとしても、せめて東日本入国管理センターで人が死ぬほどに無視されている人権の問題には声を上げてもいいと思うのです。しかし、本当は人権問題が大きな争点になっていることに気付いている人は、取手市にいる10万人ほどの人口の中で10人もいないことでしょう。そして、これがますます薄暗い日本を作り出す選挙結果を生み出しています。


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