【選挙ウォッチャー】 石川県知事選2022・分析レポート。
2月24日告示、3月13日投開票で、石川県知事選が行われました。
7期28年も知事を務めた現職・谷本正憲さんが勇退し、1994年以来となる新人同士の戦いということで、「保守三分裂選挙」となり、誰が勝ってもおかしくないほどの大激戦となりました。
この選挙の最大の見どころは、日本維新の会が推薦する馳浩さんが勝つのかどうか。直前の2月20日に行われた長崎県知事選では、維新が推薦する新人の大石賢吾さんが現職の中村法道さんを下す劇的な勝利を収めていました。今回の石川県知事選でも維新が勝ってしまうのでしょうか。
最後の1週間を残したところの情勢分析では、保守三分裂の馳浩さん、山田修路さん、山野之義さんが横一線の戦いをしており、情勢はユラユラしていました。誰かが突き抜けることもなく、誰が勝つのかが最後までわからなかったのです。そして、この情勢は最終日まで続き、僕の「ゼロ打ちで馳浩が勝ってもおかしくない」という予想を覆して、最後の最後まで大接戦でした。
■ 岡野晴夫候補の主張
石川県知事選に立候補するための供託金は300万円です。そして、有効投票数の10%を上回らなければ供託金が没収されてしまいます。つまり、後援会組織があるわけでもなく、県都である金沢市内にもポスターを貼れないホゲホゲとした候補者は、300万円をドブに捨てるようなもの。このお金があったら、もっと有効なものに使えるような気がしてなりませんが、泡沫候補がいなくなることはありません。
さて、せっかくなので、岡野晴夫さんが何を訴えているのかをチェックしてみることにしましょう。手書きでいろいろと書いていますが、政策を箇条書きでまとめると、だいたいこんな感じになります。
猛烈にホゲホゲしているように思えるかもしれませんが、言っていることを整理すると、そんなに変なことは言っていません。むしろ、「おっしゃる通り」という内容で、本当はこうしたことにお金を投じられれば、みんなが豊かに暮らせます。しかし、それより支持してくれた企業への恩返しが優先されるため、こうした「まともな意見」は大人の事情で採用されなくなってしまうのです。いつでもピュアな心は大切です。
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