【選挙ウォッチャー】 静岡県議選2019・分析レポート。
静岡市長選と浜松市長選を追いかけたことにより、副産物として静岡県議選のレポートが誕生してしまいました。福島第一原発事故が起こった後、茨城県ではほとんどが自民党や公明党の議員が当選を果たしてしまったために、「東海第二原発を廃炉にしよう」という声はほとんど上がらず、水戸市で立憲民主党の玉造順一さんと共産党の江尻加那さんが当選したぐらいで、公約に脱原発を掲げる候補はほとんど勝てませんでした。ところが、静岡県にはけっこう浜岡原発の廃炉を訴える候補がいて、茨城県と静岡県では住民の意識が全然違うことがわかりました。茨城県の人たちにはもう少し危機感を持っていただきたいです。
■ 立憲民主党は「脱原発」が第一公約
静岡県駿河区から立候補している立憲民主党の杉山淳さんは、第一の公約が「脱原発」でした。福島第一原発事故が起こって以来、中部電力では唯一の原発である浜岡原発は止まったままになっているわけですが、今日の今日まで8年間も原発なしで生きてこれているのは事実です。ここまで何のトラブルもなく原発に頼らない生活を続けられているのだから、原発なんて必要ないじゃないかというのが杉山淳さんの主張です。原発事故の後にアメリカ先輩から「浜岡だけは止めておけ!」と言われ、他の原発はしばらく再稼働したものの、浜岡原発だけは動かさせてもらえなかったことを考えても、浜岡原発のリスクは相当大きなものがあると考えられます。
この日の杉山淳さんは、静岡駅周辺を丁寧にめぐり、あまり駅前ではなく、少し離れた人があんまり歩いていないような所で小さく小さく街頭演説を繰り返す作戦を展開していました。たくさん人がいる場所で演説をしても聞いてもらえるわけではないことや、静岡駅前はいろんな人が歩いているので、駿河区に住んでいる人の割合はそれほど多くない可能性があることを考えると、この戦略は間違っていないように思えます。もともと立憲民主党には風が吹いていますので、杉山淳さんは勝てるでしょうか。
ちょうど公園の近くに車を止めて、トイレ休憩をしていたところを直撃したのですが、杉山淳さんは快く写真撮影に応じていただきました。NHKから国民を守る党のカルト信者たちは「無許可で盗撮している」などと言っていますが、実際には候補者本人の了承を得て、こんな感じで撮影していることも多いです。だいたい写真撮影を拒否してくる人間はろくなものではありません。
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