【選挙ウォッチャー】 戸田市長選2018・分析レポート。
森友学園の決済文書が改ざんされた事件、通称「アッキード事件」から目が離せない毎日ですが、こんな時にも選挙はあり、今週は埼玉県戸田市で市長選が行われました。最近は『週刊森友学園』というWEBマガジンも作ることにしたので、市議選が行われる愛知県東海市を追いかける選択肢もあったのですが、あえて東京に戻って戸田市長選を追いかけることにしたのは、今年限りで市長を引退した神保国男さんの後釜と言われている元副市長の石津賢治さんが、とっても悪評高い人物で、なかなか女癖も悪いそうなので、どんな結果になるのかを見守ったら面白そうだと思い、今週は戸田市長選を追いかけることにしました。久しぶりにベラボウな取材費がかからない選挙だったので、赤字続きの僕には嬉しい選挙でしたが、かなり世紀末の選挙を見せられることになりました。
■ 石津 賢治 53 新 自民推薦
■ 菅原 文仁 42 新 日本会議埼玉県議連盟
■ 望月 久晴 70 新 共産党系市民団体
毎週のように全国各地の選挙を見ては「終わっているな!」という気にさせられるのですが、戸田市長選もまた、めちゃくちゃ終わっている選挙でした。同じ埼玉県で、上尾市長選を見た時にも「終わってるな」と思いましたが、なかなか同じレベルで終わっているので、これから東京五輪を挟んでの4年間、新たに就任する市長がどれくらい税金を無駄に使うのか。今回もまた市民の皆さんの手で最悪な選択をしていると言っても過言ではございません。僕が暮らしている街ではなくて、本当によかったです。
■ 埼玉県全体に蔓延るハコモノ利権の闇は戸田市にもある
先日、ハコモノや道路建設に数々の疑惑を持つ元上尾市長の島村穣さんに執行猶予付きの有罪判決が出ましたが、戸田市もまた黒いハコモノ事業の疑惑が浮上しており、ほとんどまともな説明がありません。国会では森友学園の土地取引を巡り、特別すぎる優遇をしてきたことがわかっていますが、実は、地方の政治でも同じようなことがたくさん起こっているのです。
戸田市では、戸田東小学校と戸田東中学校の校舎一体化による建て替え工事が始まり、当初は60億円を予定していましたが、現時点で80億円に膨れ上がっています。2015年に2億7000万円をかけて耐震化と設備改修の全面工事が終了したばかりの校舎を、いきなりぶっ潰して建て直したのですから、ここに裏がないとは思えません。だったら耐震工事も設備の改修もまったく必要なかったのではないでしょうか。さらに、県内1位の財政力にもかかわらず、戸田駅前の駐車場の使用料は3倍に値上げされ、国民健康保険税が所得200万円の3人家族でさえ年間約4万円の値上げとなり、県内で最も高いと言われる介護保険料がさらに値上げされ、使われるべきところに使われていないというのが現実です。この腐りっぷりから察するに、「小中一貫にする」という建前でハコモノを建設していく流れは、これからどんどん進められていく予感がします。おそらく戸田市民はあまりよく知らないと思いますが、戸田市の腐敗はまだ上尾市ほど深刻ではないものの、これから4年で急速に腐敗が加速すると思われます。市民が監視しなければ「財政があるから大丈夫だ」と言いながら、どんどん無駄に使われることになります。
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