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【選挙ウォッチャー】 東海村議選2024・分析レポート。

 1月16日告示、1月21日投票で、茨城県の東海村議選が行われ、定数18に対し、20人が立候補しました。ここは言うまでもなく、東海第二原発のほか、さまざまな原子力関連施設が立ち並ぶ「原子力ムラ」です。1999年にはJCO臨界事故が起こり、2013年にも日本原子力研究開発機構の実験施設で被曝事故が起こっています。それでも「原子力」そのものが産業化しているため、自分たちの商売を否定することはできず、この村ではなかなか大きな声で「原発反対」とは言えません。が、議員の中にも原発の再稼働を止めようという人がいないわけではありません。数少ない原発反対派が議席を守れるのか。このあたりが見どころです。

 言うまでもありませんが、日本で原発を動かすのは無理です。動かしたとしても、能登半島地震の志賀原発を見れば分かるように、もし早めに再稼働を進められていたら、第2の福島第一原発事故が起こっても不思議ではありませんでした。ましてや、住民投票によって撤退に追い込まれた珠洲原発が稼働していたら、福島第一原発事故よりも悲惨な事故が起こっていた可能性が十分にあります。
 結局、日本列島すべてで大地震の心配があるニッポンでは、原子力発電は過酷事故のリスクがあるだけで、デメリットの方が大きすぎて、使い物になりません。が、原子力利権でメシを食っている人たちは、原発依存を止められません。原発に反対する市民の皆さんは口々に「原発はシャブと同じ」と言っていましたが、まさにその通りの光景が、この東海村では広がっているのです。 


■ 東海村議選・選挙ボード解説動画


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