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【選挙ウォッチャー】 日本保守党・動向チェック(#4)。
これは、「自民党の終わりの始まり」かもしれない。先日、そんな内容のレポートを出し、大変多くの反響をいただいております。
10月17日に結党宣言を出し、全国のネトウヨから熱い眼差しを向けられている政治団体「日本保守党」。その結党記者会見では「減税日本」と特別友党関係を結び、河村たかし市長と連携していくと発表されました。さっそく翌18日には、その河村たかし市長のお膝元である名古屋市で、初めての街頭演説会が行われ、全盛期の「参政党」を超える聴衆を集めました。
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安倍晋三亡き今、自民党が左翼なってしまった。
そう言って、ネトウヨからの支持を集める「日本保守党」の旧Twitterのフォロワー数は、すべての国政政党を抜いてトップになり、党員は5万人を突破。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いなので、初めての街宣会場となった名古屋駅前は、ご覧の人だかりとなりました。
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ただ、集まっているのは基本的に「ネトウヨ」である。もちろん、人だかりを見て「何だろう?」と野次馬的に集まっている人もいないことはないと思いますが、僕はかねてから、このことを心配していました。
ネトウヨというのは、40代から60代くらいの「弱者男性」たちがほとんどです。「うだつの上がらないオジサンたち」が、「愛国」を名乗ることで、なんだか自分が正しくて強くなった気がしているのです。
なので、10月21日に「オタクの聖地」である秋葉原で行われた2回目の街頭演説会を見ると分かりやすいですが、ここが場外馬券場だと言われてもおかしくないくらい、見事にオジサンだらけです。
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日本保守党の街頭演説を見に来た支持者たちの割合は「男9:女1」といった感じです。似たような主張をしている「参政党」には、「おはよう」をしている「すっぴん系マダム」がそれなりにいるのに、「日本保守党」にはほとんど生息しておらず、まるで工業高校のようです。
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このようになってしまっている原因は、参政党が「コロナ陰謀論」から始まっているのに対し、日本保守党が「トランスジェンダーのトイレの話」から始まっていることが原因だと思います。
ことさら大きな声で「女子トイレに男が入ってきたら怖いぞ!」とか「女だと言い張れば女風呂に入れるのか!」と叫んでいるのが、こちらの会場にお集まりの「40代から60代のネトウヨのオジサンたち」であるという現実です。
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実は、ネトウヨになってしまうようなオジサンたちの主張をよく聞いてみると、本当に問題なのは、トランスジェンダーがトイレに入ってくることではありません。
頭が悪くなければN国信者にならないように、頭が悪くなければ「ネトウヨ」にはならないので、まるでトランスジェンダーが悪者であるかのように扱われていますが、本当に問題なのは「トランスジェンダーのフリをして女子トイレや女風呂に入ろうとする変態犯罪者」の話です。
彼らは「男が女子トイレに入ってきて盗撮されるかもしれないと考えたら大変な恐怖ですよ!」とか「チンチンがついていても女だと主張すれば女風呂に入れるなんておかしい!」とか言いますが、女子トイレに入って盗撮する奴はトランスジェンダーじゃなくて変態だし、「心は女性」だと言い張って女風呂に入ろうとする奴も100%変態です。
こうしている今だって、トランスジェンダーの方々というのは既にたくさん存在していますが、今日の今日まで、特に目立ったトラブルはありませんでした。本物のトランスジェンダーの方々は、温泉に入りたい気持ちを抑えて平穏に生きているのに、それを利用した「トランスジェンダーを言い訳に使おうと企む、女性の裸や性器を見たいだけの変態マンたち」が犯罪をしているに過ぎません。
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要するに、そもそも「トランスジェンダーとは何か?」が分かっていないので、だから「LGBTに対する理解が必要だ」ということになってしまうわけですが、これが政党発足の原点なものですから、どうしても「うだつの上がらないオジサンたち」が集まる傾向にあります。
だいたい、麗しき土曜の午後に、わざわざ秋葉原に集まって、女性を守るつもりで、こんなプラカードをドヤ顔で掲げているオジサンが、女にモテるはずがございません! いや、そういう僕も、女にモテるわけではありませんけど、これを褒めてくれるのは「オタサーの姫」と化している新藤加菜みたいな「ネトウヨの姫」だけ! まぼろし~!
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実は、「日本保守党」を応援している人たちに、若い人たちはほとんどいません。見事なほどに「40代~60代のオジサンたち」ばかりで構成されており、これは「NHKから国民を守る党」の支持者たちと同じです。
そして、基本的に「うだつの上がらないオジサンたち」は、百田尚樹代表の話は聞きに来ますが、汗を流して選挙を手伝ってくれるわけではありません。もちろん、YouTube上に「ゆっくり日本保守党ちゃんねる」みたいなものを作り、アニメを動かしながら、日本保守党の魅力を語ってくれることはあるかもしれませんが、肝心の「現場でチラシを配ってくれる人」を見つけるのには苦労しそうだということです。
ちなみに、支持者が似たような「NHKから国民を守る党」が、どうして積極的に選挙を手伝うようになったのかと言えば、尊師・立花孝志に新恋人ができるたびに、わざわざYouTubeや記者会見で発表するように、「選挙は男女の出逢いの場」とすることで、うだつの上がらないオジサンでも、恋愛や不倫ができるかもしれないという「チャンスの場」になっていたからでした。実際、ここで童貞を捨てたり、結婚に至るカップルまで誕生しているのです。
詳しくは著書をご覧いただきたいですが、これは「NHKから国民を守る党」がカルト集団だからできることで、今のところ、「日本保守党」からはセックスのニオイが全然しませんので、ただモテないオジサンたちがこじれているだけになっています。
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つまり、「日本保守党」が選挙で議席を獲得できるかどうかは、いかに女性を取り込み、女性に選挙を手伝ってもらうかがカギを握っていると言えますが、実は、河村たかし市長とタッグを組んだことは、この女性の取り込みという点ではマイナスだった可能性があります。
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日本保守党マガジン(2023年9月号)
作家の百田尚樹さんらが中心となって10月17日に設立される予定の「日本保守党」の動向をチェックし、皆様にわかりやすくご紹介します。このマガ…
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