
【選挙ウォッチャー】 伊丹市長選2021・分析レポート。
4月4日告示、4月11日投開票で、兵庫県の伊丹市長選が行われました。伊丹市は前回が無投票当選だったため、今回は8年ぶりの市長選となったわけですが、5期目を目指す現職に、2人の新人が挑むという構図になりました。それぞれの年齢は、現職が66歳、新人が66歳と69歳。65歳以上を「高齢者」と呼ぶのであれば、全員が「高齢者」となってしまう市長選となりました。特徴的なのは、現職のことを自民、公明、維新の3政党が推薦しているということです。大阪では自民と維新が共闘するようなことは起こり得ないと思いますが、兵庫ではたびたび起こる現象のようです。これは今度の兵庫県知事選にもつながってくる話だと思います。
藤原 保幸 66 現 自民・公明・維新推薦
加柴 優美 69 新 共産推薦
川井田 清信 66 新 無所属(元兵庫県議)
今回の争点は、市役所の建て替えを今の計画のまま進めるのかどうか。地域の病院の統廃合などです。ただ、この構図を見てもらえば一目瞭然ですが、自民、公明、維新の推薦があるとなれば、組織力の差で現職が勝つことが目に見えています。なので、無所属や共産推薦の候補が「公約」を武器に、どこまで市民に評価してもらえるのかということを見る選挙ということになるかもしれません。さっそく詳しく見てまいりましょう。
■ 兵庫県知事選の前哨戦となる選挙
7月1日告示、7月18日投開票で兵庫県知事選が行われる予定ですが、この伊丹市長選は、前哨戦的な意味合いを持ちます。自民の一部と維新が合体している大阪府財政課長の斎藤元彦さんと、前副知事の金沢和夫さん、共産党の金田峰生さんと、ただの選挙好きポンコツおじさんの中川暢三さんの4人が立候補しますが、共産党の力は伊丹市長選で見極めることができそうです。関西エリアで自民と維新が合体することがあるのかと思うかもしれませんが、大阪では起こり得ない構図でも、兵庫県では起こり得るということが伊丹市長選でも証明されています。
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