ロードトリップ初体験(シンガポール~プーケット)

以下は2019年に書いた記事です。

「普通に飛行機で行くの、つまんなくない?」
この一言で楽しい旅が始まりましたとさ。

同級生のみんなが「いつの便でプーケット (卒業旅行先) 入りする?」と話してるのを聞いて、

「え、便ってなに?おれら車で行くんだけど」
「笑」

となったらおもしろいかなと。笑

それに、プーケット島が橋で繋がってるのは知ってたし、マレーシア行ったことなかったから縦断したらちょうど良いかなと思い、INSEADのあるシンガポールから卒業旅行先のプーケットまで(※)陸路で行くことを思いついたのです。
(※)あとで調べたら1,300km。東京~鹿児島間に相当。


ラグビー部のAlvaro(スペイン人)とSteph(カナダ人)に話したら、2人とも航空券手配済みだったのに(笑)「おまえのアイディアはいつもクレイジーだよな」と言いながらOKしてくれた。

ロードトリップしてみた感想としては、
・プランはかっちり決めず(大事なポイントだけ選択肢を調べて) 、ぷらっと行くのが良い。それができる時間とお金のゆとりがあればロードトリップは楽しい。
・2人と行って本当に良かったと思う反面、誰と一緒に行くかはけっこう大事かと。

<プランニング>
取り急ぎプランを作って2人を「なんとかなりそうだな」という気にさせた。
ノンストップで運転すれば16時間で着く距離だし、バス・電車など代替手段もいくつかありそう。最悪途中からフェリー、最悪の最悪飛行機乗ればどうにかなる、という主張。

ちなみに、運転とかいってるが、誰も国際免許持ってなかった。。
調べてみると、ジュネーブ条約に加盟している国(シンガポール・マレーシア・タイはいずれも該当)であれば、英語表記の自国免許を持っていれば運転できるらしい(後述してますが、保証はできません)。

僕の免許は日本語だし年号も平成表記なのでNGぽいが、Stephは英語、Alvaroもスペイン語だけどアルファベットだし年号は西暦表記なのでまぁ大丈夫だろうと。

・1日目(12/10)シンガポール⇒ジョホールバル(マレーシア)

夜19時に学校を出発し、シンガポール中心部で国境越え用のライセンスタクシーに乗り換えてジョホールを目指す。
中心部に向かう運転手に「プーケットまで陸路で行く」というと「クレイジーだな!」と。一緒に行こうと5回くらい誘ったが断られる。
国境越えはマレーシアからシンガポールに通勤する姉ちゃんと相乗り。ここでも旅のお供に誘ってみるが断られる。
国境はなかなかの渋滞。ちなみに車から降りる必要はないので、これじゃあ簡単に密入国できちゃうのでは。
22時頃、無事に目的地のジョホールバルにたどりつく。

ジョホールバルというかマレーシアはクレジットカード使えない店が多い。セブンイレブンでも使えない。
油断していた僕らはマレーシアリンギットを持ってなかったので、カードが使える食堂を探してしばし彷徨う羽目に。ようやくありついた夕食はシンガポールと変わりない印象だがまぁふつーにうまい。値段はシンガポールとの国境だからか安くはなかったな。

・2日目(12/11):ジョホールバル⇒ペナン島(マレーシア)

早起きして空港で車を借りる。ちょっと心配していたが、普通に借りれたので免許の件も問題なさそう。
マレーシアの高速道路は日本並みにしっかり整備されていて、ふつーに走りやすいが、同じような景色がずっと続くのでやや退屈。

時間に余裕がありそうだったので、ペナンに向かう途中にあるイポーに立ち寄る。(首都クアラルンプールにも行ってみたかったが、渋滞が酷く一度入ったら出るのにかなり時間をとられそうだったのでやめた。)
マレーシア人同級生の勧めるローカル食堂で海老そばを食べる。ふつーにうまいし安い。
街歩きしながらドリアンを初体験。まぁ臭いし食感気持ち悪いけど、思ったほどのパンチはなくやや中途半端。シンガポールの道端に漂う香りで知らないうちに慣れてしまったか。。?

夕方にペナン島到着。
なにやらホテルのスタッフがマレーシア/タイ国境越えの車を手配してくれるという。電車より時間が節約できるし、それほど高くなかったので話に乗ることに。
ここでもスタッフの兄ちゃんを旅のお供に誘うが、断られる。
シンガポールで有名な骨肉茶(バクテー。どうやら非日本人にはシンガポール名物として認知されてないぽい)のマ レーシア版を食す。スープが澄んでいてシンプルなポークリブが入ったシンガポール版と異なり、マレーシア版は濃厚な茶色スープに内臓系の具が入ってる。
ペナン島はリゾート地なので、繁華街に行くと観光客がたくさん。お酒とかはリゾートプライス。

・3日目(12/12):ペナン島⇒トラン(タイ)

ホテルで手配してもらったタイ人ドライバーの車で出発。国境で警察から賄賂を要求される可能性があるとの話だったが、そんなこともなくあっさり越えられた。
なぜかアジア人の僕だけパスポート提示を求められる(陸路で国境越えする日本人が少ないからだろうか)。
タイ側は一度車から降りて入国審査するのだが、なぜドライバーが降りる必要なかったのかはいまだに疑問のまま。

タイ国境の街ハットヤイで再度車を借りる。
ちなみに、タイ南部はムスリムが多く、タイの大多数を占める仏教徒との間で紛争が発生していて治安が良くないとの話。ハットヤイも外務省は危険レベル2(不要不急の渡航は止めてください。パキスタンやバングラディッシュの大部分と同等)としている。
数時間過ごしただけだけど、危険な雰囲気はしなかったな。

タイ南部は高速がないようで国道のような大通りを走る。小さな町を横目に走るのは楽しい。
夕方にトラン到着。地方の小都市といったこじんまり感。駅前の広場に出ている屋台で地元のおっさんおばちゃんに並んで夕食。「死ぬときはこういうところアリだよね」と和む。

・4日目(12/13):トラン⇒プーケット

いよいよ卒業旅行先のプーケットに向かう。

と思ったら、途中で警察に止められ、「国際免許を持ってないと違反だ」と運転していたAlvaroが連行される。
止められているのは非アジア人ばかりで、警察官は翻訳アプリを起動済みのケータイを手元に持っているあたりから察するに、外国人がターゲットにされている模様。
Stephと2人で15分ほどくつろいで(?)待っていると、Alvaroが1,000バーツ払って戻ってきた。ちなみに罰金のレシートを持っていれば1週間運転できるらしい。

その後は順調に運転を続け、予定通りにプーケット到着。

完全な思い付きで始めた旅だったけど、大きなトラブルもなく無事にゴールしましたとさ。

今回でロードトリップに味を占めたStephによると、次の旅はAlvaro家(スペイン)をスタートして我が家(日本)でゴールらしいです。楽しみ。

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