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広背筋の機能解剖学

トレーニングを学術的に考えるYouTubeチャンネル『CHICKEN HEART TV』。
今回は、広背筋の機能解剖学をまとめて解説していきます!

■ 広背筋の起始停止

広背筋は文字通り背中にある筋肉です。
よく”背筋”といわれると背骨の横にある筋肉(脊柱起立筋:背中を反る動きで使われる)を指されますが、その筋肉とは別の筋肉です。この広背筋は、脊柱起立筋とは付着部位が異なるので、違った機能を持ちます。

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起始:腸骨稜後面、仙骨後面、第7胸椎〜第5胸椎の棘突起と第10〜12肋骨
停止:上腕骨の小結節稜

以上が広背筋の起始と停止です。
骨盤付近から上腕骨まで逆三角形に走っています。画像を見て分かるように、かなりサイズの大きな筋肉です。

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ボディビルなどでボコっと外に広がっているのは、この広背筋です。
「ラットスプレッド」で検索すると広背筋を強調したポーズが見れますので、興味のある方はググってみてください!

解剖の画像では、広背筋の中に筋肉の赤い部分だけでなく、白くなっている部分があります。この白い部分は筋肉ではなく、腱を表しています。そのため、この部分は筋肉のように大きくなりません。

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広背筋が大きくなると、筋肉部分のみが大きくなるため、途中からボコッと隆起しています。この左右にある腱の部分が木みたいに見えるので、ボディビルなどでは”ツリー”と呼ばれたりします。脂肪を削ぎ落とすことで、腱の輪郭まで確認することが可能です。


■ 広背筋の機能

筋肉の起始と停止を近づけるのが機能となります。
筋肉はまたいでいる関節以外は動かすことができないので、広背筋は、肩関節(上腕骨)の動きが主な機能として存在します。

・肩関節の機能 → 屈曲、伸展、内転、外転、内旋、外旋、水平伸展、水平屈曲

この中のいくつかの機能が広背筋に備わっています。

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