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大胸筋上部「インクラインダンベルフライ」

トレーニングを学術的に考えるYouTubeチャンネル『CHICKEN HEART TV』。
今回は、大胸筋上部の種目「インクラインダンベルフライ」を解説していきます。

大胸筋の機能解剖学については、こちらで解説しています⬇︎

※フィジーク選手である安田晴貴選手に協力していただいているため、重量や追い込み度合いは、かなり高強度になっています。個人に合わせて、トレーニングに取り入れてくだい。

■ ダンベルの重さは?

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ダンベルの重さは32kg(片方)


■ 最初にダンベルフライを行う理由

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安田選手は、肘に痛みがあるため、関節を押し潰すようなストレスが加わるプレス系の種目ではなく、肘への負担が少ないダンベルフライを最初に行なっています。また、ダンベルフライでは、重りから肩関節までの距離が長いため、比較的軽い重量で大胸筋に大きな負荷を与えられることも理由の1つです。

※関節についてはこちらの記事でも書いています。


■ フライ動作で肘を大きく伸ばして行なっている理由

「関節から重りまでの距離が離れるほど、筋肉にかかる負荷は大きくなる」ので、肘を伸ばして行うと同じ重量のダンベルでも負荷を大きくすることが可能です。

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仮にフライ動作時の肩からダンベルまでに距離を50cm、プレス動作時の肩からダンベルまでの距離が25cmだとします。

ダンベルフライで大胸筋にかかる負荷は1600(32×50)。
ダンベルプレスでいうと64kg(64×25)で行なっているのと同じ負荷が大胸筋にかかっていることになります。

関節から重りまでの距離を離すことで、筋肉にかかる負荷は大きくなるので、必ずしも扱っている重量と筋肉にかかる負荷は比例するものではないのです。

インクラインダンベルフライを、肘が伸びた状態で行うと、大胸筋にかかる負荷を上げることができますが、肩関節が外旋して、肩が外れる危険もあるので、肩周りをしっかりと固めることができる、動作をコントロールできる方は、軽めの重量から挑戦してみてください。

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