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部活動の指導内容とオペレーション問題
これまでは一般的な読み物としてオリジナル記事を作成してきましたが、今回は”部活指導”をテーマにトレーナーの実務的な内容を書いてみたいと思います。
「器具を使わず、部員20人以上のトレーニング指導をトレーナー1人で行う方法」
集団のトレーニング指導は、パーソナルトレーニングとは全く別物です。
現在まで5チームほどの指導に携わってきた中で行ってきたトレーニングのオペレーション方法や指導方針、種目選択や負荷強度の調整方法などをまとめてシェアしたいと思います。
■ はじめに
部活指導において共通する大きな課題の1つが「充実したウエイトルームもなく、利用できる時間も限られている中でどのようにトレーニングを実施するか」だと思います。
実際に僕に来た依頼も同様の相談からでした。
「他のチームに比べ、フィジカルの弱さが課題ではあるが、現役時代に行っていた種目を闇雲に行わせるだけになってしまい、体の変化が見られない」
パーソナルトレーニングと違い、部活動のような集団指導の場合は、対象の筋肉を鍛えられるトレーニングを選択するだけでなく、集団で行った時の質的なばらつきがない種目、つまり安全性が高く、習得が容易で誰でも取り組むことができ、選手ごとに強度を調整しやすい種目を選択しなければいけません。
「環境的制限 × 時間的制 × 体力レベルに幅がある集団」
これを部活動の顧問の先生1人でクリアするには、かなりハードルが高いと思うのです。
僕自身、今回紹介する2校の部活指導に携わる中で実力不足を感じ、改めて勉強し直す時間を今年はたくさん作りました。
現在も試行錯誤している最中であり、完璧な形には辿り着いていませんが、少しでも環境的ハンデのあるチーム指導に携わる方の参考になればと思い、ここまでの経験を一度まとめてみたいと思います。
僕の仕事のメインは、パーソナルトレーナーと講師業のため、チーム指導の専門ではありません。本来は、チーム指導やアスリート指導などを専門に行われているS&Cコーチの方が適任だと思いますが、ご縁があり、これまで部活や社会人チームのトレーナーとしても活動してきました。
そのことを前提に読み進めていただければと思います。
チームごとに環境が違えば、最適解も異なります。
悩む中で少しの気づきやヒントになれば最高に嬉しいです。
まずは、部活指導に携わるようになったきっかけや営業の現実からはじめたいと思います。
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