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子どもの観察力、大人の観察力
実家に寄った帰路のバスの中で、家族で”目に見えるものでしりとり”をやってみた。
ルールは、視界に存在するものだけを対象としたしりとりだ。
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しりとり、から始まり、さっそく「り」を答えるターンが回ってきた。
私の目は「コンビニ」「ガソリンスタンド」「郵便ポスト」といった目に入る看板を追いかけていたが、中々「り」から始まる言葉は見つからない。
そこで見かねた小1の次男がふと呟いた。
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「そこにリュックあるじゃん、リュック」
外側ばかりに気を取られていたが、次男がマインクラフトのリュックを背負っていた。
まさに灯台下暗し。
子供の観察眼の柔軟さに感心しつつ、自分の視界の狭さに落胆しているうちに、今度は「こ」が回ってきた。
大人としての学びの速さを活かすべく、まずは灯台下暗しにならぬよう、車内を見渡す。ただ、何もない。
仕方ないので、再び外の景色に目を映し、「コインランドリー」や「コンビニ」がないものか、とゴールシーク的に探すが中々見つからない。
今度は小4の長男が言った。
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「そこにあるじゃん、そこに」
???
どういうことだ。
灯台下暗し回避作戦により身近なポイントはすでに調べ上げてある。
長男は繰り返す
「さっきから、ずーーっとあるよ。地面、地面。」
???
地面に「こ」から始まるものなど落ちていない。
そして呆れた長男が言う。
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「道路って、コンクリートで出来てるよね?」
こんな身近に「こ」から始まる言葉があったとは…。
次男のとき同様、感動と落胆に包まれる。
これは注意力が不足したからでもなく、視野が狭くなったからでもなく、39年間一緒に生きてきた脳が「こ」から始まる最適解を導き出すルートをすでに確立してしまっているのだと思う。
当たり前のものを改めて見つめてみると、新鮮な発見があるかもしれない。