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めちゃくちゃに打ちのめされる

11月23日土曜日。
朝から頭が痛い。ピルの休薬期間のせいだろう。仕方なく起きてすぐに頭痛薬を飲んだ。
今日は祝日で太極拳教室は休み。夫の英語の授業はあるらしい。なのでひとり映画館へ行く。最近よく行く小さな映画館。気になっていたけど吉祥寺でしか上映しておらず見送っていた「私は憎まない」。辛いだろうな、と思いながらも観なくては、と観に行った。パレスチナのガザ地区出身の医師の話。映画はとても美味しそうな食事のシーンから始まった。これが悲しみを深めた。生活が詳細に、美しく描かれる程、それが奪われた衝撃は大きくなる。この度の虐殺でイスラエルのめちゃくちゃさに怒りを燃やしていたのだが、このめちゃくちゃさは今に始まった事ではないことを目の当たりにした。ずっとずっと、おかしい。ずっとずっと嘘をついて"正当な理由"をでっち上げて虐殺を続けていた。パレスチナの人々は底無しの絶望に晒され続けている。辛かったけど、ちゃんと直視できてよかった。
授業が終わった夫と有楽町で待ち合わせてインドカレーを食べる。その後はまたお決まりのコース。いつもの本屋へ行き、パン屋で朝食用のパンを買って帰った。本屋では気になっていたハン・ガンをとうとう購入。しかし小説ではなく詩集。怯んだと言うか、積読がどんどん増えているので、歌集や詩集なら気が向いた時にちょろっと読めるのが良いかな、と。立ち読みすると、すごく良さそうな感じがした。
昼に食べたインドカレーの量が多く満腹状態が続き、夕飯は夫が肉や魚を使わずにいくつかのおかずを作ってくれたので、だいぶ前に買って寝かせていた芋焼酎を開けた。最近わたしの中では日本酒がブームなのだが、久々に飲んだ焼酎も美味しい。翌日も休みで特に用事が無いのも嬉しくてまたまた色々と喋る。何を話したかは思い出せない。
義母が次の週末に東京に来るらしいのだが、宿をまだ取っていなかったらしく、宿代のあまりの高さに慄き泊めてくれないかとLINEを送って来た。面白い気がして、急にテレビ電話をかけたら少し戸惑われた。もう少し宿を探してみるとのこと。

11月24日日曜日。
元気に起床。夫は朝早くから「グラディエーター」を観に行った。わたしはいつもの家事を済ませてから、お気に入りのカフェへ。ちょうど良く、普段開いていない午前中だけの短縮営業だった。フォンダンショコラとコーヒーを待つ間に本棚を眺める。今月は島田潤一郎セレクションの本が並んでいた。なんとなく気になって手に取った、島田さんの夏葉社が出している1冊を自席に持ち帰る。絵本に纏わるエピソードをまとめた本。知っている絵本のところをと思い「おおきなかぶ」の章を読んだが、これでやられてしまった。参った。胸がきゅうと締め付けられて泣きそうになってしまったので、買って帰ることを即決。フォンダンショコラを瞬時に平らげた後は、コーヒーを飲みながら「密航のち洗濯」をぐんぐん読み進める。読み始める前は、結構時間がかかりそうかな…と思っていたが、読み始めると、読みやすくてスイスイ読める。帰って昼ごはんの焼きそばを食べた後も読んで、読み終わった。読んでよかった。日本人が朝鮮の人々にしてきたことは本当にめちゃくちゃだ。戦前だけでなく、戦後も。勝手過ぎる。更には男女の格差よ。今にも続いているが80年前は言わずもがなもっと酷い。それにしても、具体的にひとりの生活として伝えられるとリアリティーは増すし、怒りも増す。女だから、家のことをやるのは当たり前。女だから、ブルーカラーのフルタイムで働いていても、シングルマザーとして子育てしていてヘトヘトでも、ホワイトカラーの兄や弟はやらなくて良い。女のわたしが、全部やらされる。小学生の時から、家族の食事を作り、洗濯、掃除をし、仕事の手伝いをし、兄の髪を切ってやった。

買うことに決めた本
今日読み終わった本

午後は使えるか確認する為、"夫離婚したい事件"の際に夫が使っていたマットレスを6年振りに広げ、干した。仕舞い込んでいたシングルの掛け布団も干し、シーツや布団カバーを洗った。
用意は整ったので義母に泊まってもらっても大丈夫だとLINEを送る。
夕飯はまた夫に作ってもらい、唐揚げ。副菜は家にあるものをいろいろ。お酒は我慢した。
寝るまでの時間も読書。次に読む本は今日買った本と、ずっと気が重くて手を伸ばしていなかった本。他にも文庫や歌集、詩集を並行しているので時間と胆力が全然足りない。

週末はそんな感じです。

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