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1週間の長期休暇

帯状疱疹になったので上司に連絡をして、1週間の休暇を取った。

正直なところ病状としてはすでにピークを過ぎていた。「もうちょっと早くきたほうが〜」と病院の先生から怒られたくらいなので、むしろ病み上がり程度の体調不良だ。

薬も処方してもらったし休むほどのことではない。
でも何となく、病気を理由に仕事を休みたい。そんな気分だった。

私は学校にもまともに通えなかったくらいの飽き性なので、今の仕事が続いていることに自分でも驚いている。一緒に働いている人たちも大好きな人ばかりで、仕事内容もとてもやりがいがある。本当に素敵な仕事に巡り会えたと思っている。

ただ社会に出て気づいたことが一つある。それは、学校はいつまで経っても変わらなかったけど、職場は変わってしまうということ。
最近、大好きだった仕事が代表の意向でその形を変えようとしている。現場の人間は「変える意味があるのか」と異議を唱えるが、現場のスタイルは刻一刻と変化している。やる意味があるのかわからない仕事ばかり増えていく。
大学時代仲良くしていた先輩が「組織というのは、従業員が必死になって代表の自己実現を叶える場所なんだよ。」と話していたことをふと思い出した。私がやりがいを持ってやっていることでも、私よりもっと偉い人が「意味がない」と言えば、私の美しい日々など簡単になくなってしまうのだなと思った。10代のころは何をしても変わらなかった学校に嫌気がさしていたけど、変わってほしくない景色が変わってしまうというのも、それなりに辛いのだ。

楽しかった仕事が、少しずつ苦痛になっている。
家にいる時間にふと職場のことを思い出し「行きたくないな」と考えるところまでがセットになっている。そしてそんな自分に嫌気がさす。
不条理な痛みに耐えることが「大人になる」ということなのかもしれないけど、まだまだ幼い私はそんな鈍い痛みに面食らっているのだ。

だからふと仕事を休みたくなった。
学生のような言い訳をして仕事を休んだ。そうでもしないと近日中に心がポキッと折れてしまうだろうと予想ができたから。

今は1週間の休暇の3日目。
大したことは正直何もしていない。読みたかった小説を数冊読んだり、断捨離をしてみたり、求人サイトを見てみたり、懐かしいドラマを観てみたり。
不思議と働かない日々に焦りは感じていない。そして、たまに職場のことを思い出しては嫌気がさす気持ちだけはまったく変わらない。こんな日々を3日過ごして「あーもういよいよ潮時かもなー。」なんて思ったりもする。

私の心は今、まったく動いていない。
仕事に打ち込めず、趣味にも関心が持てない。夢もないし目標もない。
そんな日々がいつまでも続くのは正直嫌だけど、生きていたらそんな数年もあるかーと若干他人事のように考える今日この頃なのだ。

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