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ジョブチェンジ系デザイナーがグラレコに活路を見出した話
はじめに
はじめまして。まえたと申します。
KDDIアジャイル開発センターでデザイナーをやっています。
この記事では、エンジニアからデザイナーに転身した私が、グラフィックレコーディング(通称グラレコ)に目覚めるまでのお話をしたいと思います。
自己紹介
KDDIアジャイル開発センター(KAG)のUI/UXデザイナーです。
2020年にKDDI株式会社に新卒入社。3年ほどサーバ運用業務に携わった後、社内異動でデザイナーにジョブチェンジしました。
現在はKAGに出向中。UI/UXデザインの傍ら、グラレコやちょっとしたイラストを描いたりしています。(以下の記事内のイラストなど)
01|やりたいことがわかりません
念願のデザイナーにジョブチェンジしたものの、周りに着いていくだけで精一杯。日々に追われて、気づいた頃には「やりたい」アンテナが機能しなくなっていました。
この状態を他人に告白するのはとても勇気が要りました。ともすれば、やる気がない人だと思われてしまうかもしれない。それでも、チームリーダーのみやたさんと対話していく中で、ああ、もう正直に言った方が良いところまで来ているんだな、と覚悟が決まり、打ち明けました。
「すみません、わたし、今はやりたいことがわからないです」
そして、私のやりたいこと探しの旅が始まりました。
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02|グラレコやってみてもいいですか
転機はみやたさんとの1on1中に訪れました。
みやたさん曰く、先日、素敵なグラフィックレコーダーの方とお会いしたらしい。また、グラレコができる社内メンバーを増やしたく、その方から学べる機会を計画している。だから、「まえたさん、グラレコやってみませんか?」と。
私自身、実は以前からグラレコに興味を持っていました。まだエンジニアだった頃、社内のデザインコミュニティで見かけたことがあったのです。こんなに面白く分かりやすく情報を整理する方法があるんだなぁ、と感心したものでした。よくよく思い返すと、今のデザインチームに異動するきっかけの1つだったかもしれません。
そういった背景もあり、グラレコに対しては、不安感よりも「とにかくやってみたい」という気持ちが上回ったのだと思います。気づけば口にしていました。
「グラレコ、やってみてもいいですか?」
これが、私のグラフィックレコーダーとしての第一歩でした。
経験が活きるという気付き
さて、いざ学ぶフェーズに入ってみてですが、自分の得意分野とグラレコの相性の良さを感じて驚きました。
例えば、グラレコでは事物をシンプルにモチーフ化する必要があります。これに近しいところで、私は学生時代から情報のミニマル化を意識していました。発表資料を作成する際などに、いかに易しい構成要素で、過不足なく意図を伝えられるか考えてみる。見る人の負担を軽くして、理解してもらいやすいように、という狙いがあってのことでした。
他にも、グラレコで求められるスキルと言えば、自分が取り込んだ情報を再構成してアウトプットする能力。こちらについても、エンジニア時代に、初見の専門知識を噛み砕いて理解したり、手順書を整備したりする機会が多かったため、自ずと鍛えられていました。
あとは、もともと絵を描くのが好きだったので、いわゆるグラフィックの表現に慣れていた点もアドバンテージだったように思います。絵が上手いかどうかよりも、絵を描くことに抵抗がないかどうか。気楽に描けるマインドのおかげで、試行回数を増やせたところもあるでしょう。
グラレコの習得は、私にとって、自分史の伏線回収をしているかのような体験でした。自分がやって来たことは無駄ではなかった、と安堵もした。とても救われたような心地がしました。
回り道だと思われるようなことでも、自分の糧になっている。グラレコに限った話ではありませんが、私はグラレコを通して気付くことができました。
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03|人に喜んでもらいたいです
そんなこんなで、私は現在、グラフィックレコーダーとして様々なシーンでグラレコを描いたり、社内外でグラレコ勉強会を開催させてもらったりしています。(社内ワークショップの様子は以下の記事からどうぞ)
グラレコをしばらく続けてみて、自分のモチベーションになるものも見えて来ました。それは「人が喜んでくれること」です。
例えば、とあるイベントにチームメンバーとグラレコ企画を持ち込んだときのこと。当時はグラレコを始めたばかりで、まずは聞き漏らさずに描けるように、くらいの気持ちでいました。が、グラフィックを描き上げてみると、期待値を大きく超える反応があり、中には写真を撮って下さる方までいて。自分のグラレコでこんなに喜んでくれる人がいるなんて、と本当に感激したし、活動を続けていく上での自信にもなりました。
最近では、私が開催しているグラレコ勉強会を受講された方から「自分でもグラレコを描くようになりました!こんな風に活用してます!」といったご連絡をいただくことがあり、それも大変嬉しいです。各所でグラレコ活用が進むことで、間接的に喜んでくれる人が増えたら良いな、とも思ったり。
グラレコをきっかけに、「やりたい」アンテナも少しずつ働くようになりました。その流れで、グラレコ以外にも新しいことに取り組んでいますが、自分の場合は、やはり「人が喜んでくれること」が何よりだな、と。
だから、もしも今やりたいことを問われたなら、この話をしたい。
「わたしは人に喜んでもらいたいです」
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おわりに
順を追って振り返ってみましたが、「こんな流れでグラレコにハマる人もいるんだなぁ〜」という一例になっていましたら幸いです。
「グラレコって何ができるの?」と疑問に感じられている方から、「グラレコ知ってるよ!興味あるよ!」という方、はたまた私のようにジョブチェンジ後に迷われている方まで、グラフィックレコーディングについて学ぶ機会があればぜひ飛び込んでみてください。おすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました!