【伝説】佐々木という男
ごきげんよう。荻原博士です。
今回は博士の人生で出会った男の中で最も憧れ、博士が食らった男、佐々木という日本男児について話していこうと思います。
彼は大学の一番最初に出会い、現在に至るまで交友関係を持たせて頂いています。この男は僕の人生の中で初めて、リスペクトが先行して仲良くなりたいと思った人間でした。
彼の生まれは札幌で一人っ子として育ちました。小学生の時点で神童と囃され、勉学において目を見張るものがあったそうです。しかし高学年のころ両親が離別、その後父親は病でなくなりました。片親生活の幕開けと相成りました。
その影響か中学ではだんだん学校に行かなくなり、引きこもりニート生活の幕開けと相成りました。相成りすぎ。馬鹿かよ。
成績はあっという間に下がり、いざ進路を決めなくてはいけない頃には選択肢なんて存在しませんでした。彼はあえなく地方の底辺高校に進むこととなったのです。
僕の友人には大学まで何不自由なく通わせてもらったり、海外なんかに留学しちゃうみたいなブルジョワジーが多いでしょうから地方の底辺高校の実態なんか想像すらしがたいでしょう。博士もその一人でした。
大学に進学するのは彼らの中で一割にも満たないのです。経済的な理由などもそこにはあるでしょうが、教育資本の恩恵を受けてきていない人たちの集約の場であるということも大きな要因だったそうです。勉強をすることが自分たちの辞書になく、かといって将来を見据えた行動をとっているわけでもない。
そんな高校生活のなか彼はそんな自分がいる状況に危機感を抱き大学進学を志します。前述の環境において、この決断をすること自体称賛ものです。別に大学進学自体は手放しに称賛されるべき選択ではないですが、より良い将来を築くための効果的な手段といえるでしょう。
大学進学を志す数人と一緒に勉強する生活では時に同級生から邪魔なんかをされることもあったそうです。それでも彼は懸命に努力し都内の中堅私立に入学する運びと相成りました。また相成った。相成りオタク。
そこで出会った博士。ひょんなことから出会って家に行くようになり、生い立ちを聞きました。衝撃でした。こんなやつが隣にいるのかと。想像を絶する環境から自分のような恵まれたやつが多数を占める環境に食い込んできたのかと。
しかも彼は大学に入ってからまた人生の指針を見つけ、それを達成するために大学を再受験するという目的を持ちました。そして仮面浪人を成功させました。現在は博士とは別の大学でその指針を追いかけるべく勉学にいそしんでいます。ちなみに学費や入学試験にかかる諸々の費用は奨学金から捻出しています。
まだ彼の目標においては道半ばですがここまでの過程を見て、ありきたりな下剋上ストーリーに見えたでしょうか。実際目の前にして、こいつの座った目と覚悟が出来上がった面持ちを目の当たりにしてみてほしい。畏怖の念しか出てこないと思いますよ。温室育ちであればあるほど。
彼と出会ってようやく本当の意味で親のありがたみだったり如何に自分が恵まれていたかということを痛感しました。ゴミ人間だった自分を真人間に少しだけかもしれませんが戻してくれた恩人だと感じます。彼と出会ってからは目標を持ちそれに邁進することを意識できてるかと思います。ちょっとだけかもだけどね。
そんな佐々木ですが先日、大谷翔平もびっくりの児童ポルノと外患誘致罪の犯罪二刀流で捕まり、死刑宣告を受けました。そして本日刑が施行され帰らぬ人となってしまいました。ご冥福をお祈りします。
以上です。